孫子 第1章 計篇 3 兵とは詭道(きどう)なり

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■ 戦いとは騙(だま)しあい

経営戦略(基礎編)
戦争とは、敵をだます行為です。
まず、どのようにして偽りの姿を見せるか。
① 本当はある作戦行動ができるのに、できないフリをする
② 本当は自組織がある効果的な業務ができるのに、できないフリをする
③ 本当は目的地に近づいているのに、まだ遠く離れているフリをする
④ 本当は目的地にからほど遠いのに、敵には近くに迫っているように見せかける
次に、そうした擬態を見せた際に、どのようにだますのか。
① 敵が欲しがる利益を餌に敵を誘い出す
② 敵が混乱しているときには、その隙を突いて敵軍の戦力をそぐ
③ 敵の戦力が充実しているときは、敵の攻撃に対してひたすら防御に徹する
④ 敵の戦力が強大なときは、敵軍との接触を回避する
⑤ 敵が怒りにはやっているときは、わざと挑発して敵軍の態勢をかき乱す
⑥ 敵が自軍の攻撃に備えていない地点を攻撃する
⑦ 敵が自軍の進出を予想していない地域に出撃する
このようにして、その時々の敵の状態を即座に把握して、臨機応変に対応することで勝利を収めるのが兵法家の戦い方なのです。それゆえ戦が始まる前に、こうやれば勝利できると予告することはできないのです。

孫子 (講談社学術文庫)


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孫子は、徹底して勝利にこだわります。こだわるからこそ、非情なまでに敵をだましても平気です。強く勝利を希望しても、もし勝てそうにない状況だったらどうするか。孫子は、勝てる状況を敵をだましてでも作りなさい、といっているのです。要は、「勝てる戦しかしない」という行動原理に徹底することを勧めています。「だます」というのは、その環境作りの方便なのです。
勝てそうにない場合は、徹底的に勝負を避けます。勝てる戦場を見つけるまでは息をひそめます。敵を見ながら、勝てるように勝てるように自組織の行動指針を臨機応変に決めていくので、遠大な行動計画は「絵に描いた餅」扱いです。
こういう孫子のやり方は、「間接アプローチ」といって、弱者が強者に勝つための秘訣です。マーケティングの世界でも、「フォロワー」や「ニッチャー」の戦い方と相通じるものがあります。
徹底的に、二番煎じでリスクをとらない「フォロワー戦略」。
小さくてもいいから、まず少ない経営資源を集中投下して勝てる市場から取っていく「ニッチャー戦略」。
どちらも、強者(リーダー)の行動をよく観察し、自社の対応策を決め、逆に、敵には自社の対応を進める姿はできるだけ見せずに強者の隙を突く。
作戦を考え抜いて、勝ちやすきに勝つ!
孫子の兵法(入門編)_第1章 計篇 3 兵とは詭道(きどう)なり

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