Pocket

■ 経産省がAI、ロボ、IoTが雇用に与えるインパクト試算作業に入りました!

経営管理会計トピック

とうとう当局もAIやIoTが雇用に与える影響を公に認めましたね。しかし、ポイントは厚生労働省ではなく、経済産業省が試算するとのこと。行政の縦割りがどこまで風通しがよくなっているのか不明ですが、雇用政策ではなく、まだ産業施策としてしか、AIやIoTを捉えてないのでは? という疑問も払しょくできません。

2016/1/23|日本経済新聞|夕刊 AI・ロボ・IoT影響は? 雇用の増減を試算 経産省、今春にも職種ごとに

「経済産業省は今春にも、ロボットや人工知能(AI)、モノとインターネットをつなぐIoT技術などの普及が雇用に与える影響を試算して公表する。新しい技術の普及で増える仕事や反対に機械に置き換わる仕事を具体的に示し、働き方改革や職種転換に必要な制度のあり方を提言。今後の産業政策に生かしていく。」

(注)日本経済新聞の記事へ直接リンクを貼ることは同社が禁じています。お手数ですが、一旦上記リンクで同社TOPページに飛んでいただき、上記リード文を検索すればお目当ての記事までたどり着くことができます

経済産業省の調査概要は次の通り。

「試算では主な職種ごとに雇用の増減規模を示す。国内改革せずに現状を放置した場合や、雇用転換に成功した場合など複数の条件で試算する。経産省は新技術の普及で、商品企画や研究開発、データ分析など高い技能が必要な仕事が増えると予測。高級レストランの接客や上質な介護、芸術家などロボットにはできない仕事も増えると見込む。
 一方、経理・人事管理担当者や銀行の窓口係、工場の生産ラインに立つ仕事などは減少を見込む。顧客を定期訪問して消耗品を売る営業職なども減るとみている。」

「政府はアベノミクス「新3本の矢」の国内総生産(GDP)600兆円目標の達成に向け、AIなどを生かした産業構造の改革を経済界に促している。経産省は2030年を見据えた産業政策のあり方を示す「新産業構造ビジョン」を今春にまとめる際、今回の分析を踏まえて、新しい仕事の形に対応した法制度や教育のあり方を提言する方針だ。」

筆者は別の投稿でも明らかなように、人工知能(AI)の脅威を声高に叫んでいる一人ですが、経理実務でも、銀行窓口での金融商品セールスでも、人工知能(AI)の支援を受けた対人サービスを最終的には人間が行うことはなくならないと思いますし、工場の生産ラインでも、人工知能(AI)が制御する生産ラインの監視作業や、効率的な生産現場づくり、しかも継続的な取り組み(いわゆる「ザ・カイゼン」)としては、人間が考える作業は無くなりはしないでしょう。経産省の試算がざっくり職種ごとに、この仕事は無くなる、無くならない、という結果報告にならないことを祈るばかりです。

(参考:これまでAIと雇用について語った過去投稿)
⇒「働き方 Next 技術革新で生き残るには 「機械とともに働く能力を」
⇒「日曜に考える(創論)ロボット普及が変える世界 -人工知能(AI)について
⇒「(経済教室)人工知能は職を奪うか(上)日本、生産性向上の好機に 労働者の再教育カギ オックスフォード大学准教授 M・オズボーン、オックスフォード大学フェロー C・フレイ
⇒「(経済教室)人工知能は職を奪うか(下)意思疎通能力、一層重要に 労働市場の整備カギ 柳川範之 東京大学教授

ザ・セカンド・マシン・エイジ

■ だけど、AIやIoTが劇的なサプライチェーンの最適化をもたらす可能性は認めています!

ちょっとここで横道にそれます。どうしてもトピックとして筆者が紹介したい話題なので。
上記で取り上げた新聞記事には、

「米アマゾン・ドット・コムはIoT技術を使ってプリンターのトナーや洗濯機の洗剤などの消耗品切れを感知し、自動で配送するサービスを始めている。」

という言及がありますが、これはアマゾンの「ダッシュ・リプレニッシュメント・サービス:Dash Replenishment Service (DRS)」を意味しているのでしょう。

● アマゾンのDRS紹介のホームページより
https://www.amazon.com/oc/dash-replenishment-service

20160201_アマゾン_DRS

例えば、冷蔵庫に仕込まれているDRSは、庫内のミルクが無くなったら、ネットスーパーに自動的に発注できるという代物です。

● アマゾンのダッシュボタン紹介のホームページより
 (https://www.amazon.com/b/?node=10667898011&sort=date-desc-rank&lo=digital-text

20160201_アマゾン_ダッシュボタン

ちなみに、機器埋め込みのDRSでなくとも、こういうポータブルなデバイスでも同じことができます。

● これらの解説ページ

Diamond ONLINE
ビジネスモデルの破壊者たち

→ダッシュボタンは
「「モノ」でなく「コト」をネットに載せるアマゾンがすすめるIoTの新たな実験」
 (http://diamond.jp/articles/-/69654

→DRSは
「究極のIoTは消費者さえスルーする!?アマゾン自動補充サービスのすごさ」
 (http://diamond.jp/articles/-/84962

そして、DRSが旧世界の契約法ではまだグレーで、ちゃんと法規制しないと、新サービスも受けられなくリスクがあるよ、と警鐘を鳴らしているのが日経新聞のこの特集記事。

2016/1/27|日本経済新聞|朝刊 デジタルとルール(下)ネットが変える「契約」 合意も実行も瞬時に

「デジタル技術の発達は契約のあり方も変える。対面での交渉に比べて合意形成の過程が簡略化され、「実行」までネット上で瞬時に完結する。
 買い忘れの心配なし――。米アマゾン・ドット・コムは19日、米国でインクなどの自動注文サービスを始めた。ブラザー工業のプリンターでインク残量が少ないとセンサーが感知し、消費者のスマートフォン(スマホ)に通知する。拒否されなければ自動的にカートリッジを発注する。
 日本では法的に問題ないだろうか。電子契約法は、事業者に消費者の注文内容を確認するよう求めている。スマホへの通知を確認行為とみなせるか。本間正人弁護士は「モノとネットがつながる発注サービスは前例がなく、既存の法律では判断しにくい」と話す。」

瞬時に契約が完了して、人手を挟まないIoTの世界では新たな契約法の整備が急務、というお話でした。

これには後日、アマゾンがGE、ブラザー工業やフィロシスと連携したIoT家電ビジネスを追っかけた記事が続きました。

2016/2/2|日本経済新聞|朝刊 アマゾン、洗剤や印刷機のインクを自動補充 IoT家電を開発

● GEとは、
「【シリコンバレー=兼松雄一郎】米アマゾン・ドット・コムが電機メーカーと組み、洗剤などの補充品の残量が少なくなった場合に自動的に発注する機能を持つ家電や情報機器の開発、販売に乗り出した。米ゼネラル・エレクトリック(GE)と開発した洗濯機などをすでに発売。あらゆるものがインターネットにつながる「IoT」の広がりをとらえ、ネット通販事業の拡大をめざす。
 家電や情報機器のセンサーで補充品の残量を把握し、少なくなればアマゾンのネット通販で自動的に注文して家庭や会社に配達する仕組みだ。GEの洗濯機では洗剤の注入量を毎回、自動的に調整できるモデルでアマゾンへの自動発注の設定ができるようになった。」

● ブラザー工業とは、
「ブラザー工業とはインクなどを自動的に発注する印刷機を開発した。45以上のモデルが対象で、ネットに接続し、同社のウェブサイトから登録するだけで自動発注が可能になるという。」

● フィロシスとは、
「米検査器メーカー、フィロシスとの間でも、スマートフォンと連携する血糖値測定器で検査紙と針の自動発注を可能にした。米家電大手ワールプールも洗剤をアマゾンに自動発注できる食洗機の開発に入った。韓国サムスン電子なども対応印刷機を開発中。変わり種ではペットフードを自動発注する餌やり機といった製品の開発も進んでいる。」

● ダッシュボタンについて。
「アマゾンはこれまでも家電などに後付けする補充品の自動発注ボタンを販売してきた。自動発注する機能を製品にあらかじめ組み込むことで、補充品の流通にさらに食い込みたい考えだ。」

閑話休題。

IoTビジネスモデル革命

■ 再び、AIやIoTが仕事を奪うのか、という命題に話を戻しましょう!

少なくともAIについては、次のような記事が同日に掲載されていました。
(少々長い引用になってしまいました、、、)

2016/1/23|日本経済新聞|夕刊 人工知能VSセンター英語 海外で応用期待、目指せ高得点

「NTTコミュニケーション科学基礎研究所(京都府精華町)の杉山弘晃研究員(30)らのチームが、人工知能(AI)を使い、大学入試センター試験の英語で高得点を目指している。「センター試験挑戦は、人工知能が日常生活でどれぐらい活用できるかの目安になる」としており、海外で日本人の生活を手助けするシステムなどを開発したいと意気込む。
 挑戦は、人工知能のコンピュータープログラムで東京大の入試突破を目指そうと2011年に発足したプロジェクト「ロボットは東大に入れるか」の一環。最初は過去の問題の分析から始めた。
 文章の穴埋め問題は確率を使用。人工知能のデータベースにはインターネット上のさまざまな英語の文があらかじめ記憶されており、連続して使用される可能性が高い言葉を計算して選ぶ。
 “機械らしさ”は得意分野に表れる。辞書を覚えるだけで解ける発音・アクセントは満点だが、文章全体の流れをつかむ力と常識が問われる長文読解は不得意だ。
 杉山さんがプロジェクトに関わるようになった14年7月からは徐々に苦手分野の成績も伸びてきた。
 センター試験の模擬試験で13年は200満点中52点だったが、14年には95点に。15年は9月に受けた模試が従来のものと出題傾向が違い、偏差値が約2下がった。ただ同じ模試を解かせると14年度のプログラムに比べ、15年度のものでは約40点伸びた。」

つまるところですね、まだAIが人間以上の力が発揮できる領域というのは、デジタル化されたビックデータをベイズの定理(ベイズ統計学)で処理して最適解であろう答えを確率論的に導き出すというもの。だから文章題はこのままの開発モデルを進化させていっても不得意のままだし、ということは社会的文脈での意思決定はできないし、ましてや道徳的判断作業はどうしても人間が最終判断をせざる得ない。そういう社会的なコミュニケーション判断事を要する仕事はなくならない、ということ。経産省の試算がこの辺まで考慮されて出されることを心の底から期待しています。

あと20年でなくなる50の仕事 (青春新書インテリジェンス)

(Visited 456 times, 1 visits today)
Pocket

AI・ロボ・IoT影響は? 雇用の増減を試算 経産省、今春にも職種ごとにhttp://keieikanrikaikei.com/wp-content/uploads/2015/04/1-e1427893099240.jpghttp://keieikanrikaikei.com/wp-content/uploads/2015/04/経営管理会計トピック1-150x150.jpg小林 友昭テクノロジーIOT,GE,人工知能,AI,ベイズの定理,DRS,ダッシュ・リプレニッシュメント・サービス,ダッシュボタン,ベイズ統計学,アマゾン,ブラザー工業,フィロシス■ 経産省がAI、ロボ、IoTが雇用に与えるインパクト試算作業に入りました! とうとう当局もAIやIoTが雇用に与える影響を公に認めましたね。しかし、ポイントは厚生労働省ではなく、経済産業省が試算するとのこと。行政の縦割りがどこまで風通しがよくなっているのか不明ですが、雇用政策ではなく、まだ産業施策としてしか、AIやIoTを捉えてないのでは? という疑問も払しょくできません。 2016/1/23|日本経済新聞|夕刊 AI・ロボ・IoT影響は? 雇用の増減を試算 経産省、今春にも職種ごとに 「経済産業省は今春にも、ロボットや人工知能(AI)、モノとインターネットをつなぐIoT技術などの普及が雇用に与える影響を試算して公表する。新しい技術の普及で増える仕事や反対に機械に置き換わる仕事を具体的に示し、働き方改革や職種転換に必要な制度のあり方を提言。今後の産業政策に生かしていく。」 (注)日本経済新聞の記事へ直接リンクを貼ることは同社が禁じています。お手数ですが、一旦上記リンクで同社TOPページに飛んでいただき、上記リード文を検索すればお目当ての記事までたどり着くことができます 経済産業省の調査概要は次の通り。 「試算では主な職種ごとに雇用の増減規模を示す。国内改革せずに現状を放置した場合や、雇用転換に成功した場合など複数の条件で試算する。経産省は新技術の普及で、商品企画や研究開発、データ分析など高い技能が必要な仕事が増えると予測。高級レストランの接客や上質な介護、芸術家などロボットにはできない仕事も増えると見込む。  一方、経理・人事管理担当者や銀行の窓口係、工場の生産ラインに立つ仕事などは減少を見込む。顧客を定期訪問して消耗品を売る営業職なども減るとみている。」 「政府はアベノミクス「新3本の矢」の国内総生産(GDP)600兆円目標の達成に向け、AIなどを生かした産業構造の改革を経済界に促している。経産省は2030年を見据えた産業政策のあり方を示す「新産業構造ビジョン」を今春にまとめる際、今回の分析を踏まえて、新しい仕事の形に対応した法制度や教育のあり方を提言する方針だ。」 筆者は別の投稿でも明らかなように、人工知能(AI)の脅威を声高に叫んでいる一人ですが、経理実務でも、銀行窓口での金融商品セールスでも、人工知能(AI)の支援を受けた対人サービスを最終的には人間が行うことはなくならないと思いますし、工場の生産ラインでも、人工知能(AI)が制御する生産ラインの監視作業や、効率的な生産現場づくり、しかも継続的な取り組み(いわゆる「ザ・カイゼン」)としては、人間が考える作業は無くなりはしないでしょう。経産省の試算がざっくり職種ごとに、この仕事は無くなる、無くならない、という結果報告にならないことを祈るばかりです。 (参考:これまでAIと雇用について語った過去投稿) ⇒「働き方 Next 技術革新で生き残るには 「機械とともに働く能力を」」 ⇒「日曜に考える(創論)ロボット普及が変える世界 -人工知能(AI)について」 ⇒「(経済教室)人工知能は職を奪うか(上)日本、生産性向上の好機に 労働者の再教育カギ オックスフォード大学准教授 M・オズボーン、オックスフォード大学フェロー C・フレイ」 ⇒「(経済教室)人工知能は職を奪うか(下)意思疎通能力、一層重要に 労働市場の整備カギ 柳川範之 東京大学教授」 ザ・セカンド・マシン・エイジ ■ だけど、AIやIoTが劇的なサプライチェーンの最適化をもたらす可能性は認めています! ちょっとここで横道にそれます。どうしてもトピックとして筆者が紹介したい話題なので。 上記で取り上げた新聞記事には、 「米アマゾン・ドット・コムはIoT技術を使ってプリンターのトナーや洗濯機の洗剤などの消耗品切れを感知し、自動で配送するサービスを始めている。」 という言及がありますが、これはアマゾンの「ダッシュ・リプレニッシュメント・サービス:Dash Replenishment Service (DRS)」を意味しているのでしょう。 ● アマゾンのDRS紹介のホームページより (https://www.amazon.com/oc/dash-replenishment-service) 例えば、冷蔵庫に仕込まれているDRSは、庫内のミルクが無くなったら、ネットスーパーに自動的に発注できるという代物です。 ● アマゾンのダッシュボタン紹介のホームページより  (https://www.amazon.com/b/?node=10667898011&sort=date-desc-rank&lo=digital-text) ちなみに、機器埋め込みのDRSでなくとも、こういうポータブルなデバイスでも同じことができます。 ● これらの解説ページ Diamond ONLINE ビジネスモデルの破壊者たち →ダッシュボタンは 「「モノ」でなく「コト」をネットに載せるアマゾンがすすめるIoTの新たな実験」  (http://diamond.jp/articles/-/69654) →DRSは 「究極のIoTは消費者さえスルーする!?アマゾン自動補充サービスのすごさ」  (http://diamond.jp/articles/-/84962) そして、DRSが旧世界の契約法ではまだグレーで、ちゃんと法規制しないと、新サービスも受けられなくリスクがあるよ、と警鐘を鳴らしているのが日経新聞のこの特集記事。 2016/1/27|日本経済新聞|朝刊 デジタルとルール(下)ネットが変える「契約」 合意も実行も瞬時に 「デジタル技術の発達は契約のあり方も変える。対面での交渉に比べて合意形成の過程が簡略化され、「実行」までネット上で瞬時に完結する。  買い忘れの心配なし――。米アマゾン・ドット・コムは19日、米国でインクなどの自動注文サービスを始めた。ブラザー工業のプリンターでインク残量が少ないとセンサーが感知し、消費者のスマートフォン(スマホ)に通知する。拒否されなければ自動的にカートリッジを発注する。  日本では法的に問題ないだろうか。電子契約法は、事業者に消費者の注文内容を確認するよう求めている。スマホへの通知を確認行為とみなせるか。本間正人弁護士は「モノとネットがつながる発注サービスは前例がなく、既存の法律では判断しにくい」と話す。」 瞬時に契約が完了して、人手を挟まないIoTの世界では新たな契約法の整備が急務、というお話でした。 これには後日、アマゾンがGE、ブラザー工業やフィロシスと連携したIoT家電ビジネスを追っかけた記事が続きました。 2016/2/2|日本経済新聞|朝刊 アマゾン、洗剤や印刷機のインクを自動補充 IoT家電を開発 ● GEとは、 「【シリコンバレー=兼松雄一郎】米アマゾン・ドット・コムが電機メーカーと組み、洗剤などの補充品の残量が少なくなった場合に自動的に発注する機能を持つ家電や情報機器の開発、販売に乗り出した。米ゼネラル・エレクトリック(GE)と開発した洗濯機などをすでに発売。あらゆるものがインターネットにつながる「IoT」の広がりをとらえ、ネット通販事業の拡大をめざす。  家電や情報機器のセンサーで補充品の残量を把握し、少なくなればアマゾンのネット通販で自動的に注文して家庭や会社に配達する仕組みだ。GEの洗濯機では洗剤の注入量を毎回、自動的に調整できるモデルでアマゾンへの自動発注の設定ができるようになった。」 ● ブラザー工業とは、 「ブラザー工業とはインクなどを自動的に発注する印刷機を開発した。45以上のモデルが対象で、ネットに接続し、同社のウェブサイトから登録するだけで自動発注が可能になるという。」 ● フィロシスとは、 「米検査器メーカー、フィロシスとの間でも、スマートフォンと連携する血糖値測定器で検査紙と針の自動発注を可能にした。米家電大手ワールプールも洗剤をアマゾンに自動発注できる食洗機の開発に入った。韓国サムスン電子なども対応印刷機を開発中。変わり種ではペットフードを自動発注する餌やり機といった製品の開発も進んでいる。」 ● ダッシュボタンについて。 「アマゾンはこれまでも家電などに後付けする補充品の自動発注ボタンを販売してきた。自動発注する機能を製品にあらかじめ組み込むことで、補充品の流通にさらに食い込みたい考えだ。」 閑話休題。 IoTビジネスモデル革命 ■ 再び、AIやIoTが仕事を奪うのか、という命題に話を戻しましょう! 少なくともAIについては、次のような記事が同日に掲載されていました。 (少々長い引用になってしまいました、、、) 2016/1/23|日本経済新聞|夕刊 人工知能VSセンター英語 海外で応用期待、目指せ高得点 「NTTコミュニケーション科学基礎研究所(京都府精華町)の杉山弘晃研究員(30)らのチームが、人工知能(AI)を使い、大学入試センター試験の英語で高得点を目指している。「センター試験挑戦は、人工知能が日常生活でどれぐらい活用できるかの目安になる」としており、海外で日本人の生活を手助けするシステムなどを開発したいと意気込む。  挑戦は、人工知能のコンピュータープログラムで東京大の入試突破を目指そうと2011年に発足したプロジェクト「ロボットは東大に入れるか」の一環。最初は過去の問題の分析から始めた。  文章の穴埋め問題は確率を使用。人工知能のデータベースにはインターネット上のさまざまな英語の文があらかじめ記憶されており、連続して使用される可能性が高い言葉を計算して選ぶ。  “機械らしさ”は得意分野に表れる。辞書を覚えるだけで解ける発音・アクセントは満点だが、文章全体の流れをつかむ力と常識が問われる長文読解は不得意だ。  杉山さんがプロジェクトに関わるようになった14年7月からは徐々に苦手分野の成績も伸びてきた。  センター試験の模擬試験で13年は200満点中52点だったが、14年には95点に。15年は9月に受けた模試が従来のものと出題傾向が違い、偏差値が約2下がった。ただ同じ模試を解かせると14年度のプログラムに比べ、15年度のものでは約40点伸びた。」 つまるところですね、まだAIが人間以上の力が発揮できる領域というのは、デジタル化されたビックデータをベイズの定理(ベイズ統計学)で処理して最適解であろう答えを確率論的に導き出すというもの。だから文章題はこのままの開発モデルを進化させていっても不得意のままだし、ということは社会的文脈での意思決定はできないし、ましてや道徳的判断作業はどうしても人間が最終判断をせざる得ない。そういう社会的なコミュニケーション判断事を要する仕事はなくならない、ということ。経産省の試算がこの辺まで考慮されて出されることを心の底から期待しています。 あと20年でなくなる50の仕事 (青春新書インテリジェンス)現役の経営コンサルタントが管理会計をテーマに情報発信します