本格的リニューアル構想中のため、一部表示に不具合があります m(_ _)m

アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉(73)感謝するのと褒めることはどう違うのか?

本レビュー
この記事は約3分で読めます。

■ 共同体感覚を高めるためには、褒めるのではなく感謝するべし!

コンサルタントのつぶやき

「よくできたね」とほめるのではない。
「ありがとう、助かったよ」と感謝を伝えるのだ。
感謝される喜びを体験すれば、
自ら進んで貢献を繰り返すだろう。

—————————————————–
どうすれば、社会に居場所があると感じることができて、自分の人生の幸福と周囲の環境に貢献意欲を高く持てるようになるのでしょうか。

それは、人々の「自己信頼」と「他者信頼」の体験をひとつでも多く積ませることです。その体験はどうすれば積むことができるのか? 単純にあなたの「感謝」の意を相手に伝えればよいのです。感謝されれば誰でも嬉しいものです。さらに、自分が行った貢献に対して感謝の気持ちが返ってきたときに、人は初めて自己効力感が満たされ、強い自己信頼を心のうちに築くことができます。同時に、その感謝の意を示してくれた相手に対しても、信頼感を持つようになります。これが他者信頼につながります。

アドラーはこのことを、次のように身近な例でシンプルに説明してくれています。

「感謝する」のと「ほめる」のは違います。例えば、子供が片付けのお手伝いをした時に「ありがとう。とっても助かるよ」と言うのと、「偉いね。よくできたね」と言うのでは、受け取る際の印象が違うことがおわかりでしょう。「感謝」は横から目線。「ほめる」は上から目線です。現に、新入社員が社長に対して「よくできたね」とほめることはしないでしょう。それをされたら社長はむっとするはずです。なぜならば「ほめる」は上から目線であり、なおかつ相手に対して「期待していない」ことが前提だからです。

よく、「褒めて伸ばす」をスローガンにする教育論があります。また、「私は褒められて伸びるタイプなんです」なんていう言葉もよく耳にします。でも「褒める」というのは、褒める人と褒められる人の間に、上下関係があることが前提だったんですね。そう聞けばとてもシンプルな人間関係なのですが、言われるまで気付かなかった、、、

アドラー流にいえば、「褒められたら伸びる」というのは、他者に対する「承認欲求」があるということです。他人に認められることを第一の価値観、行動規範にしているということの裏返しです。他人に褒められるかどうかで、自分の行動を決める。それは、本来あるべき主体的な人生の生き方ではありません。

私も、仕事上の立場で、若い人たちに、「褒めている」のか「感謝している」のか、はっきりと自覚を持ってから、かける言葉を選び直したいと思います。とはいえ、本当に、コンサルタントとして、現在進行中のプロジェクトでは、プロジェクトメンバの頑張りで一仕事終えたばかりで、感謝の気持ちでいっぱいなのです。こういう時、きちんと「感謝」の気持ちを口にできているかな~。上から目線で褒めていないか、今一度、慎重にならねば。(^^;)

コメント