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家の補修や不具合を全力で解消!地元住民を幸せにする感動のリフォーム会社 さくら住宅社長・二宮生憲 2016年6月23日 TX カンブリア宮殿

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■ 小口工事から大リフォームまで! 困った時の頼れる“住医”

コンサルタントのつぶやき

東日本大震災後、悪質リフォーム業者によるリフォームトラブルの相談件数が急増している。ところがそんな中、横浜市のある地域でリフォームがブームになっている所がある。近藤さん夫妻のお宅では、オープンキッチンへのリフォームで、キッチンと居間の間の壁を取っ払い、シンクを今に対面の形で配した。施行した業者について聞いたところ、「何事にも丁寧で親切で欠点がない」という評判。また別のお宅でもリフォーム業者への安心感を口にする。「その日に来られなかったら、次の日に来るという感じで、すごい密度の高い関係を保ちながらリフォームできたので良かった。」この辺の住民はトラブルとは全く無縁のリフォームを楽しんでいる。

でもそのリフォームは、家の中をオシャレにしたり便利にしたりするだけではない。キッチン脇の棚の厚みを利用し、後から壁をくりぬいて、趣味の箸置きをコレクションで飾る棚を特注で制作するなど。

(依頼主:佐々木さんの声)
「他の工務店や大工さんは、こういう細かい作業は嫌がる。どんなことも嫌がらずにすぐにやってくれる。」

随分リフォーム会社に大満足の佐々木さん。その理由はほかにもあった。車いすの旦那さんのために、1cm5mmの段差がある敷居でも車椅子で移動できるように、段差を無くす板を無料で作ってくれたのだ。

(佐々木さん)
「100%信じているから。切っても切れない、死ぬまで。」

一体、客にそこまで言わしめるリフォーム会社とは?

この辺りのリフォームは全て「さくら住宅」が手掛けている。なんと、横浜市栄区桂台地区の約4000世帯の5軒に1軒がさくら住宅でリフォームをしているのだ。パートを入れて従業員45人の小さな会社。例えばある日の営業風景。得意先から電話がかかり、すぐさま工事部の担当が車で駆けつけ、柱がささくれで触るとけがをしそうな部分に、車に積んであった部材でカバーを取り付け。出張料・材料費込み:5000円。依頼主からも電話ですぐに来てくれると評判が高い。同日、別のお宅に訪問し、電気のスイッチ(消灯時に明りが灯るやつ)の接触不良の修繕依頼を受ける。すぐに電気工事業者をよび、15分で修理した。これも、出張料・工事費込みで5000円。

客の依頼は、リフォームというより採算の取れない小さな修繕ばかりのようだが、

(工事部担当者)
「採算が取れるかどうかよりも、小さい工事にいかに迅速に手間を惜しまずに対応するかが大切。」

実は、リフォーム会社は採算の取れない小さな修繕はやりたがらないところ、さくら住宅は、小口工事(3万円以下)を年間800件以上(全体の43%)もこなしているのだ。目指すのは、“住まいのかかりつけ医”。でもそんな儲からない仕事でどう経営が成り立つのか?その秘密を営業部の山口さんが見せてくれた。とあるお得意様のお宅にお邪魔し、スズメの巣からでた屑で詰まっていた雨樋をきれいにした。こういう小さな作業・修繕で何度も訪れているお宅。そうした山口さんを信頼して、総額1600万円の大規模リフォームを発注してくれた。

(依頼主)
「小さな工事をきちんとやってくれると、次もお願いしたい心理になる。大きな工事も頼んでみようかなと。」

さくら住宅は、小さな工事を快く引き受けることで、大規模リフォームの受注につなげているのだ。

ある一人の営業マンが、過去にリフォームしたお宅を訪問し、その後の経過を確認して回っていた。

「お客との距離をどれだけ近くするか。手間を惜しんだらそれで終わり。」

この男こそ、さくら住宅社長、二宮生憲。

20160623_二宮生憲_カンブリア宮殿

番組公式ホームページより)

客の家を回れば、自然と注文が舞い込むという二宮。だから、さくら住宅ではあえて営業トークはしない、という。

「「ここをやった方がいい」とか、こちらからは売り込まない。押し売りと同じだから。必要だったらお客が必ず言う。」

現在、さくら住宅は神奈川県内に5店舗(横浜本店、平沼、鎌倉、逗子、藤沢)。店から30分圏内の顧客密着型サービスで18年連続黒字。

住民を幸せにするリフォーム革命の全貌とは?

 

■ 小さな補修が大きなリフォームに化ける!住民熱狂の住まいづくり

スタジオでの社長インタビューへ。

さくら住宅の2015年度の受注件数は、1898件。その内、小工事(3万円以下)が43%の818件で、その内容は、
・電気の修理
・障子の張り替え
・水回り工事
・柱の補修 など

「3万円以下の小口案件は、そのほとんどが赤字です。小口工事の平均単価が2万3000円。営業が行って、現場監督が行って、職人さんが行ったら、もう人工(にんく)が出ない、手間代が出ない。中には、出張費込で1000円以下の工事もある。もうお金はもらえないけど、材料費で300円とか掛かっているから、じゃあ1000円でいいでしょう、ということもある。だから、それをやる業者がなかなか見つからない。大手メーカーに頼んでも、小さな仕事は引き受けてくれない。」

(村上氏)
「ここをやったら、次はここどうですか、と見え透いたことをやってはダメなんですね」

「「ここをやったから、ここもどうですか」という営業は、一切するなと。本当に人助けというか、今、困っている人がいるのにほっとけるの、ということ。」

ではなぜ利益がでるのか? 件数では訳4割を占める小口工事は、売上金額ベースだと、その構成比は2%で、後は大口工事が98%を占め、ここでしっかり稼いでいるのだ。

「さくら住宅は、基本的に値引きをしない。「他はこれくらい引いてくれるよ」という話が必ずある。そういう場合は、「そちらでおやりになったほうがいいんじゃないですか」と。そこで値段を下げるということは、大工さんや電気屋さんの手間代とか、いろんな手間代を半分にしてしまう金額を下げるということは、手間を半分にするということだから、そんなことはできない。」

(村上氏)
「一生住む家のメンテナンスを長期間するような「住まいのかかりつけ医」のような会社がこれまでなかった?」

「あるんでしょうけど、少ないでしょうね。少ないし分かりづらい。」

 

■ 料理教室に 絵画展も… 地元住民に憩いの場を!

「さくらラウンジ」という場所がある。有名ホテルの総料理長が教える料理教室、無料の収納術セミナー、地元で趣味で絵を描いている人たちの絵画展などが行われている。実は、このさくらラウンジは、住民向けのイベントを行う憩いの場。コーヒーも無料で提供。このさくらラウンジは、近隣住民のある悩みに応えるために作られたという。

「この地域には喫茶店が1軒もないんです。こういう場所を開放して、ゆっくり話をしたらどうですかと。」

 

■ 株主の65%が顧客!? 客と一心同体の経営術

そうしたこの場に集まる住民には秘密がある。

(住民の一人)
「社長の人柄にほれて株主になった」

客が次々に株主になっていくのだ。とある日、さくら住宅の株主総会が横浜ベイホテル東急で行われた。

社長の二宮はこう切り出した。
「いいことじゃなくて、悪いことを言っていただきたい。」

ところが株主からは、
「体に気をつけてください」
「健康管理が一番大事」
と、二宮の体を気遣う言葉ばかり。

二宮にはリフォームを通して、これまでにない顧客との関係を築こうとしてきた歴史がある。二宮はかつて大手住宅メーカー(ミサワホーム)に勤めていた。営業マンだった二宮。ある日、住宅を買って間もない顧客からクレームの電話が。壁紙が一部剥がれてきたというのだ。そのことを上司に相談すると、「売った後まで面倒を見る必要ない。いちいち相手にするな」という回答が。客との信頼関係など誰も気にしていなかった。

「売ったものは口出すな。何棟売ったら勝ち。この業界は何なんだろうと思った。」

そんな業界に疑問を持った二宮。ついに50歳で独立を決意。1997年、リフォームを専門とするさくら住宅を創業する。しかし、二宮の目論みは甘かった。目玉商品にしたのは、キッチンと水回りをまとめてリフォームするパック商品(マンションリフォーム:180万円パック)。高額ながらもお得感を打ち出した。しかし、

「焦りがあって、いろいろなことをやった、パックとか。赤字です。1年目は。」

打開策が見つからないある日、一人の客がお店を尋ね、洗面台の鏡が錆びて交換してほしいがどこもやってくれないという。手間賃はわずか3000円。利益が出ないことを知りつつ対応してあげた。すると、客は驚くほど喜んでくれた。

「本当にびっくりしました。こんなことで喜んでもらえる仕事があるんだと思った。そのくらい金額は低い。その喜んだお客が、次々と客を紹介してくれた。」

そして、二宮は小さな修繕案件をこなし、客との信頼関係を築き、大口の受注を増やしていった。大幅な値引き合戦が繰り広げられるリフォーム業界。ところが、さくら住宅の顧客は、

「値切ったことが無い。結局、相手を信頼しているから頼む。」

さくら住宅と客との間には「値引」という言葉は存在しない。

「値段はしょうがない、かかるものは。信用第一。」

値引をせずきちんと利益を受け取るからこそ、小さな工事でも快く対応できる。職人たちもちゃんとした工事が行える。さくら住宅の案件で働く職人たちも、今はさくら住宅の仕事オンリーでやっている人がほとんど。長年築き上げてきた、客や職人(外注業者)との信頼関係がさくら住宅のビジネスを支えている。

小池さんがさくらラウンジについて質問。

「そこで、ゆっくりお茶でも飲んで、家では話せないことを話したらどうですかと。また夏の暑い日に、少し、ここで涼んでいってくださいとか。その場(さくらラウンジ)を商談の場にしようという気は一切ない。時々、お客が間違って、「便器を替えたい」と言うから、「ここでは一切そういう話をしたらダメですよ」って。」

(村上龍の視点)
「顧客が株主で、客と会社が一心同体」

「株主総会で配当を毎年現金で渡しているが、お客が株主総会で「株主への配当はもういいよ」と。「社員の給料を上げてやってくれ」と。「分かりました」と言って、来年の株主総会までに何%上げると約束して、それはきっちり守った。私の持分は全体の20%ちょっとしかない。「いつでも乗っ取れますよ」といつも言っている。」

かつていた住宅業界の世界観は?

「極端に言うと売りっぱなし。アフターサービスをやらない。売るだけで、その後のメンテナンスと言われても、小さい工事はやらない。だけど、それをやることが私は大事だと思う。これができなかったらリフォーム会社じゃない。」

 

■ 社員間の競争はご法度… 全員野球で18年連続黒字

営業部で、ほかの営業マンが軒並み数百万円の受注をあげている中、入社4年目の原目さんは、20数万円しかない。大口の受注がずれ込み、今月の成績に反映されていないのだ。しかし、全く焦りや動揺が見られない。それはさくら住宅の仕組みに秘密がある。新規の引き合いがあると、一旦店長が受け取り、売上の低い社員に仕事を割り振るのだ。当然今月は原目さんに。さくら住宅では、業界では珍しく、営業にノルマが無い。営業マン同士が数字で競うことを禁止している。社員が競争せずに支え合う。そんな仕組みが18年連続黒字につながっている。

(社員の声)
「負けられないライバル心はあるけど、足の引っ張り合いがない。みんなで1つの目標に向かって頑張っているので。」

(村上氏の質問)
「中小企業で絶対にやってはいけない競争とは?」

「社員間の競争です。それをやり始めると、お互いの心が離れていく、社員間で。だから競争はさせてはいけない。競争させるとむしろ業績は下がるでしょうね。極端に言えば、お客からの電話を知らん顔して担当につながないとか、押し売りが始まるかもしれない。足を引っ張ってやろうという気になってしまう。いい月もあれば悪い月もあると認めてやらないとダメ。」

『社員間の競争は会社にとってマイナス』

 

■ 安心してリフォームを! 業界イメージ刷新運動

埼玉県・朝霞市の藤宮工務店、東京都・武蔵野市のグッディーホームなど、二宮さんの教えを忠実に実践し、ハウスドクターや住医として、地域のお客様に喜ばれているリフォーム業者が少なからずある。

(グッディーホーム:卯月社長)
「顧客に必要とされることが一番大切だと学んだ。実際にやってみてそうだった。」

二宮流のリフォーム会社が増えている。実は、二宮は全国リフォーム合同会議(11社が参加)を開き、同業者の横のつながりを強化し、地域に信頼されるリフォーム業者を増やしていく活動を行っている。その甲斐あって、売上・利益が伸びていく会社が増えたという。二宮が全国リフォーム合同会議を立ち上げたそもそもの理由は、悪質リフォーム会社の存在。誰もが安心してリフォームを楽しめる世の中にする。それが二宮最大の使命だ。

「業界が変わらないといけないし、我々が変えていく力を出さないといけない。」

素人が悪質業者かどうか見極めるポイントは何か?

「よくお客に話しているのは、例えば掃除機を買う場合でも、電気屋さんに行く。リフォームで5万円、10万円の工事をやるのになんで事務所に行かないんですか。行って、建設業の許可のパネルがあるか確認してくださいと。会社に1回行ってみる。建設業法では、500万円以下の工事は、建築士がいなくてもできる。」

いろんな同業者との連携で、リフォームの価値が上がる?

「全体のリフォーム業界に対する見方を変えてもらいたい。まだ今は少ないが、1社でも2社でも、少しずつ、10年単位で時間がかかるかもしれない。時間がかかっても、少しずつ増やしていくことの方が大事。」

 

■ 編集後記

住宅のリフォームはやっかいだ。そもそも費用の相場がよくわからない。
だからリフォーム会社を紹介、ランキングするウェブサイトが乱立している。
「さくら住宅」はとてもシンプルだ。
新規注文ではなく、顧客との信頼を優先する。
そんな会社が全国にたくさんあればいいと思う。
だが、どんな業種でも、利益より顧客との信頼関係を優先するのは簡単ではない。
「さくら住宅」からは人間性に充ちた暖かみを感じるが、二宮さんの経営戦術は非常に厳しい。
ヒューマニズムは、揺るぎない経済合理性からしか、生まれようがない。

合理性が支える優しさ  村上龍

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