(なるほど投資講座)株式投資のイロハ(8) 収益安定へ戦略理解深める – ヘッジファンド3つの戦略とは?

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■ インデックスファンド全盛の現在、ヘッジファンドによるアクティブ投信は勝てるのか?

経営管理会計トピック

2017年6月2日の日本経済新聞朝刊の1面トップ記事は、世界の株式時価総額が過去最高値をつけたことでした。

2017/6/2付 |日本経済新聞|朝刊 世界の株、時価総額最高 IT勢にマネー流入 5月末76兆ドル

(注)日本経済新聞の記事へ直接リンクを貼ることは同社が禁じています。お手数ですが、一旦上記リンクで同社TOPページに飛んでいただき、上記リード文を検索すればお目当ての記事までたどり着くことができます

「投資マネーが株式市場に流れ込んでいる。5月末の世界株の時価総額(総合2面きょうのことば)は76兆ドルとなり、2年ぶりに最高を更新した。けん引役は米アップルや米アマゾン・ドット・コムなどのIT(情報技術)企業だ。かつて資源や銀行が中心だった時価総額上位企業の顔ぶれは一変。ビッグデータ活用やあらゆるモノがネットにつながる「IoT」などを武器に新市場をつくり出すIT企業に資金が集中し、高株価が成長を加速させる好循環が生まれている。」

(下記は同記事添付の「時価総額の上位は資源・銀行からIT勢に」を引用)

20170602_時価総額の上位は資源・銀行からIT勢に_日本経済新聞朝刊

この好調な株式市場の潮流の中で、株式投資でどうやって儲けるか、それは市場の低調・過熱とはまた異なる次元のお話です。

2017/6/4付 |日本経済新聞|電子版 (日経ヴェリタスセレクト)膨張パッシブ 光と影 指数運用、市場拓くか歪めるか

「「これまでのやり方が通用しない。お手上げだ」。日本の個別銘柄に投資するアクティブファンドを20年以上運用してきたある担当者はこのほど、引退を決意した。
東証株価指数(TOPIX)やS&P500種株価指数といったインデックスとの連動を目指すパッシブ運用の台頭で、アクティブ運用は冬の時代を迎えている。長く続いた金融緩和政策による緩和マネーが指数を押し上げ、日銀の上場投資信託(ETF)買い入れなどがだめ押しした。ETFを含め、国内の公募投信市場でのパッシブファンドの割合は、ETFを含めいまや8割にのぼる。」

(下記は同記事添付の「インデックスファンドに資金流入が続く」を引用)

20170604_インデックスファンドに資金流入が続く_日本経済新聞電子版

いかに、上昇基調の株式市場でも、腕っ節に自信のあるファンドマネージャーに虎の子を預けるより、負けない戦さをしかけようと、インデックスファンドに投資した方が勝率が良いようです。

■ ヘッジファンドによるアクティブ運用戦略を類型化したら?

とはいえ、アクティブ運用の事も知らなければ、比較できない。格好の解説記事がありましたのでそれもご紹介。

2017/6/2付 |日本経済新聞|夕刊 (なるほど投資講座)株式投資のイロハ(8) 収益安定へ戦略理解深める

「株式市場ではヘッジファンドが活発に取引しています。それぞれが様々な「投資戦略」を駆使し、安定的に高い利益を上げようと競っています。戦略は大きく分けて3つ。価格のゆがみに注目する「アービトラージ(裁定取引)型」、相場の方向性を捉える「ディレクショナル型」、個別企業の株価を大きく変動させる材料に注目する「イベント・ドリブン型」です。」

(下記は同記事添付の「ヘッジファンドの主な投資戦略」を引用)

20170602_ヘッジファンドの主な投資戦略_日本経済新聞夕刊

(1)アービトラージ型(裁定取引型)
「個別銘柄や指数などには適正価格があり、一時的に価格が上振れしたり、下振れしたりしてもゆくゆくは適正価格に戻っていくと考え、運用します。」

市場は常に正しい。ただし、短期的には間違った値付けがされる。間違った値付けから適正価格に戻るまでの時間差に反対売買を入れて、儲けようという戦略です。市場価格は正しいと思っているのに、間違った価格で反対売買しようと考える逆説的に「効率的市場仮説」を信奉している投資方法です。

(2)ディレクショナル型
「一般的なのが「ロング・ショート」という手法です。経済や事業環境から株価の上昇が続きそうな銘柄に買い、下落が続きそうな銘柄に売りを出します。原油の下落傾向が目立つことを材料に燃料コストの高い陸運や海運の業績が改善するとみて買い、逆に油田開発に携わる鉱業株を売るといった投資です。」

市場のトレンドや業種別の値動きの偏りを読みに行く戦法です。これは、ビッグデータを相手にして相性が良いAIによるロボアド投資(アルゴリズム)と、生身の人間の投資のプロの腕の差で勝負です。

(3)イベント・ドリブン型
「M&A(合併・買収)など大きなニュースが出てきそうな時期を捉え、株価の大幅変動を狙って投資します。経営破綻して急落した銘柄を買い、業績改善による株価回復を待つ「ディストレス投資」という手法もあります。様々な投資戦略の理解を深めることが大事です。」

この投稿記事を書いている時点では、東芝株がそれに該当するでしょうか?

■ 常に先を読み続けていなければ、投資の世界では勝てない!

筆者は、経営分析の目を養うために株式投資をたしなむ程度なので、この道でバリバリ儲けたいと考えたことはありません。それゆえ、客観的にというか、落ち着いて各種手法を比較・批評できると思うのですが(なにかの、どこかの、セルサイド、バイサイドのポジショントークにまみれたことは言いません、ということです)、HFT(アルゴリズム取引の一種で、ハイ・フリークエンシー・トレーディング)もまた大手ヘッジファンドの代表的な手法です。

おそらく、AIテクノロジーの進化に伴い、この方法論が主流になり、みんなが同じジェットコースターに同乗し、一緒に落ちたり、一緒に上がったりする傾向が強くなるのではと考えています。

つまり、自分の頭で考えない人は、他人を出し抜くことができない、ということです。他人を出し抜かないともうけられない、ゼロサムゲームが相対取引である株式市場での勝負だと思っているので、それじゃあ、勝負がつかない(他の市場参加者と差がつかないという意味)と思います。

アクティブとパッシブの中間というか、ある種、パッシブのインデックス型に近いものに、「スマートベータ」というものがあります。

証券用語解説集|野村證券 より引用

従来の時価総額型の指数のように市場全体の平均や値動きを代表する指数ではなく、財務指標(売上高、営業キャッシュフロー、配当金など)や株価の変動率など銘柄の特定の要素に基づいて構成された指数。中長期的に市場平均を上回るようなパフォーマンスを期待する指数として、年金運用やETF(上場投資信託)などの連動指数として採用され始めている。スマートは賢い、ベータは市場平均連動性を意味する。

日本の代表的な株価指数であるTOPIX(東証株価指数)は時価総額加重平均型、日経平均株価は修正株価平均型であるが、スマートベータ指数は時価総額以外の基準を重視して構成銘柄や組入比率を決める。財務諸表に応じて加重されるファンダメンタル型、市場平均よりも低リスクに抑えつつ期待リターンを高める運用を目指す低ボラティリティ運用(最小分散ポートフォリオ型)、等金額投資型、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、予想配当利回りなどに着目するバリュー型やグロース型などの指数が開発されている。

具体的には、自己資本利益率(ROE)の高さなどに着目し400銘柄で構成された「JPX日経インデックス400」(JPX日経400)などがある。

自分なりの財務分析・経営分析の目で持って、自分独自のスマートベータ指数を持つ。これが最強だと思うのですが如何でしょうか? 場合によれば、AIなどの力を借りてもいい、というのがミソなのですが。。。(^^;)

(注)職業倫理の問題から、公開情報に基づいた記述に徹します。また、それに対する意見表明はあくまで個人的なものであり、筆者が属するいかなる組織・団体の見解とも無関係です。

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