満員御礼!2017/7/12 日本CFO協会主催 CFO NIGHT!! 『経理業務へのRPA導入および運用事例』

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■ RPA:Robotic Process Automation の事例紹介セミナー 満員御礼!

経営管理会計トピック

2017年7月12日(水)に、一般社団法人 日本CFO協会主催による「CFO NIGHT!!2017」が開催され、筆者も、基調講演の後、プロフェッショナルセッションBとして、「経理業務へのRPA導入および運用事例」と題し、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA:Robotic Process Automation)を経理業務に適用した事例紹介と、RPAの今と将来について、40分という短時間ではありましたが、コンパクトにRPAの衝撃の大きさと導入にあたってのTIPSをご来場いただいた聴衆の皆様になんとかお伝えできたのではないかと感じています。

100名定員の広さを有する会場をご用意いただいたのですが、事前登録から100名超の応募申し込みがあり、当日も大盛況でした。会場に追加の椅子を何脚か持ち込んだのですが、それでも収容できずに、立ち見で聴講頂いた方や、諦めて別セッション会場へ流れた方もいらっしゃいました。有料のセミナーにもかからず盛況で、この場で、関係者の皆様に改めてお礼申し上げます。m(_ _)m

もし宜しければ、近いうちに同様のテーマでのセミナーを企画したいと考えておりますし、直接コンタクト頂ければ、時間の許す限り、個別説明にあがる所存でおります。ご希望される方は、本ブログの問い合わせ欄、小職の Facebook、Twitter、Google+、Linkedin からアクセス頂ければと思います。

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■ RPAの基本をおさらいする!

ここで、改めてRPAのご紹介を。

● RPAとは?
デジタルレイバー(Digital Labor)とも呼ばれており、ホワイトカラーの間接業務を自動化することで、① 閑散期と繁忙期の間の工数変動の波を抑制する、② 間接工数自体を削減することで、間接人件費を削減する、ことを目的としています。デスクトップ上で人間がする作業をロボットに記憶させますので、ロボットがあなたの定型業務を代行してくれます。ロボットの代行業務によって、24時間365日休むことなく、定型的な業務を繰り返し反復して自動化してくれることで、これまで手が付けられなかった煩雑な作業も短い時間で処理してくれる効果まで期待することができます。

● RPA導入のポイントとは?
ロボットに、一定のルールを覚えさせることで、基準にもとづいた判断作業をさせることも実現可能になります。将来的には、AI(人工知能)による強化学習・深層学習(ディープラーニング)機能により、より高度な判断作業をさせることもでき、その生産性向上と応用範囲の広がりに対する将来性は大きなものがあります。

また、人間のデジタル情報処理を代わりに行わせるという発想に立つ技術を用いているので、既存の基幹システムやワークフローシステムを再構築する導入コストを最小限に抑えることができます。従来、システムとシステム、データとデータを人間系でつないでいた、その「人間系」をロボット(デジタルレイバー)に置き換える点が、画期的であると考えています。

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■ 改めて実感するデジタルデバイド:RPAを全く知らない人から既にRPA導入で苦労している人まで

RPAの導入事例をテーマに登壇したのですが、セッション後の個別質問や、その後の懇親会での名刺交換させて頂いた後の対話の中で、RPAの浸透度や理解度に企業間のギャップがかなり大きいことが手に取るようにわかりました。当方と致しましては、「RPAの導入事例」というテーマでセッション開催を呼びかけた手前、すでにご存じの方、導入済みだが何かお困りごとをお持ちで悩んでいる方の参加を前提にしていました。

もちろん、そういう方々のご参加があり、当然、セッション後の個別質問、個別対話の中で、そういう突っ込んだ導入後の悩みに対する相談であったり、ツール選定のクライテリアなどでひとしきり会話が盛り上がったのですが、一方で、「RPAはどれくらいの企業規模から導入できますか?」「初期投資は何千万円ぐらいになるのですか?」というご質問を受けました。別段、ここでセールストーク、ポジショントークでやおら不安をあおって、筆者自身のビジネスチャンスを無理矢理広げようという意図は全くありませんが、時流のテーマに対する感度が千差万別で、あからさま認知レベルの差がこれほど大きいと、全く知らない人(だった人)は、もう少し、アンテナを高くして、情報収集に務められたらよろしいかと老婆心ながら思った次第です。

本ブログもできるだけ、時流のテーマを取り上げるように努力していますので、通読頂ければ幸いでございます。(^^;)

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■ RPAの取り組みについて何が成功の鍵を握っているのか?

専門家ぶって、ここで一説ぶち上げようという意図ではなく、昨晩盛り上がった会話の中から、いくつかのトピックをご紹介したいと思います。

● 経営トップからRPA導入で間接人員90%削減という目標設定されているのですが?

セッションでは、無人化・代行を主目的とした「欧米型RPA」と、現業業務の作業効率を上げることを主目的とした「日本型RPA」という、やや乱暴ですが分かりやすい類型化をさせて頂きました。当然、いきなり90%間接人員削減という経営目標を手っ取り早く達成するためには、トップダウン方式で、「欧米型RPA」的な導入アプローチでRPA課題に取り組む必要があるかもしれません。

しかし、多くの日本企業におかれましては、多くの間接人員の暗黙知や属人的作業の集合体で、バックオフィスの仕事が回っていることも事実です。欧米型の徹底した業務標準化→一気呵成にRPAに代替→間接人員の首切り、というストーリーは、結果から見ると効率的に目的達成できそうですが、そのストーリーで、既存社員の協力が果たして得られるものでしょうか?

RPAは、人間が仮想ロボットに、作業シナリオを覚え込ませる必要があります。どこまでも、生身の人間が道具としてロボットを使うのです。より広い見地で、業務改善を含む業務フローの標準化やプロセス化に対する知見を自発的に集結させることで、より適切で合理的なRPAが組めるのです。最初から首切りが目的のプロジェクトに当事者に該当する人が協力するわけがないじゃないですか。

ここで。「欧米型」「日本型」と紋切型で類型化しているのは、ひとつに、RPAソリューションベンダーの出自の分類でもあります。上記の課題認識の違いがそれぞれのRPAソフトウェアの製品仕様に反映されていますので。しかし、私がより強調したいのは、進め方の「欧米型」「日本型」の区別です。後者は、製造業のQCサークルによる改善活動が生産現場の生産性向上と作業品質向上に大いに役立った事例を参照し、それがホワイトカラー職場にも同様に適用できると固く信じています。生産現場でも、ホワイトカラー職場においても、日本人の働き方の気質というのはそう大差はありませんので。筆者は、日本人による日本企業のためのPRA推進にこれからも尽力したいと考えています。

● セルフAIが登場したら、これまで貯めてきた経験値は全て無に帰するのではないか?

これは、既にRPAを導入済みの大企業様のCFOの方との対話の中で触れられた話題です。この企業様では、筆者みたいな年寄り(笑)ではなく、RPAを30代までの若手にどんどん触られて、シナリオライブラリーの充実を図られていらっしゃいます。しかし、AIが自己学習でどんどん自律的に賢くなっていったら、生身の人間がよってたかって、ああでもない、こうでもないと試行錯誤して作成したRPAが全て、瞬時に時代遅れになってしまい使い物にならなくなるではないかというリスクが無いか、というご懸念です。それゆえ、現時点であまりRPAばかりに傾注するタイミングではないのかも、というご見識をお持ちでした。

これはある意味、正鵠を得ています。RPAの世界では、

① ルールベース(定型業務の自働化)
② 機械学習(過去データからルールを学習)
③ IoA: Internet of Abilities (人間の能力をAI・ロボが拡張していく)

というステップ論が語られることが多く、現在、一般に流布しているRPAツールのほとんどは、第1段階のものです。この企業様は、AI自体も手がけられているので、既に、第2段階のコグニティブAIを商品化しており、社内でもAI知見が豊富で、既に、RPAの第2コーナーを回りかけている段階にあるが故の悩みのように見受けられました。

あえて、気づきポイントを指摘させて頂くなら、自己学習AIが出した結果を検証するのは人間であるということです。学習スピードはけた違いでも、そのシナリオが人間社会の中で倫理的に問題が無いのか、生身の人間の生体的な限界値内のものなのか。それは生身の人間によってAIが出した答えを検証してあげる仕事は残ります。その時の業務判断の質をあげるためにも、同種のシナリオ作りの経験をある程度積んでおく必要があるでしょう。

また、過去のデータ蓄積からは見つけ出せないひらめきから来る業務改善のインプットは人間から出ないと、第2段階のAI(弱いAI)からは期待できません。AIとかIOT、RPAもそうですが、一般的なマスコミ報道にあるように、少々SF的な受け止め方と、実務的な実現可能性の間に現存する認識ギャップにも併せて留意する必要があるかもしれませんね。

もっと対話の内容をご紹介したかったのですが、紙面の都合上、今回はここまで。
また、ご縁があったら、是非、小職のセミナーまで足をお運び頂ければ幸甚でございます。m(_ _)m

一般社団法人 日本CFO協会 CFO NIGHT!! 2017
一般社団法人 日本CFO協会ホームページ

(注)職業倫理の問題から、公開情報に基づいた記述に徹します。また、それに対する意見表明はあくまで個人的なものであり、筆者が属するいかなる組織・団体の見解とも無関係です。

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