そうか、君は課長になったのか。(15)部下の自己実現を応援しなさい - 人はパンのみで生きるにあらず

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■ マズローの段階欲求説に従って考えると?

コンサルタントのつぶやき

このシリーズは、現在、東レ経営研究所特別顧問:佐々木常夫さんの16万部を超える「課長本」の決定版の1冊から、私が感銘を受けた言葉をご紹介(時には、私のつまらないコメント付きで)するものです。

佐々木さんのご紹介:オフィシャルサイト

マズローの欲求5段階説とは、「人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が充たされると、より高次の階層の欲求を欲する」というものです。

① 生理的欲求
生きていくための基本的・本能的な欲求(食べたい、飲みたい、寝たいなど)

② 安全欲求
危機を回避したい、安全・安心な暮らしがしたい(雨風をしのぐ家・健康など)

③ 社会的欲求(帰属欲求)
特定の集団に属したい、仲間が欲しい

④ 尊厳欲求(承認欲求)
他者から認められたい、尊敬されたい

⑤ 自己実現欲求
自分の能力を引き出して創造的活動がしたい

マズローの欲求5段階説 |モチベーション向上の法則 より
(FitLife Lab 代表者:河野裕之)

佐々木さんにとって、第5段階の「自己実現欲求」を満たすものが仕事でした。佐々木さんは、ご家族の障害と病気という問題を抱えながら、ビジネスパーソンとして人並み以上の業績を残されてきましたが、かえって、ご家庭の問題で苦しんでいる時に、佐々木さんを支えていたのが仕事から来る達成感だったそうです。会社でハッピーな時間を過ごせたから、帰宅後はご家族の世話も苦にせずできたというのです。

本書より。

私は、家族の障害と病気という問題を抱えていましたので、仕事と家庭の両立に腐心してきました。私にとって家族はもちろん大事ですが、同時に仕事も重要な位置づけにありました。なぜなら、仕事はその結果が形になって表れるからです。「これは俺がつくった工場」「あれは俺が構築したシステム」などと自分が投入した努力が形として残るのです。
私のように自己実現欲求の強い人間には、これが面白くて仕方がないのです。もちろん、仕事を成就させる過程では、多くの困難やつらいことがありますが、それが完成した時の喜びはなにものにも代えがたいものがあります。

佐々木さんご自身が仕事にやりがいを感じることで、厳しい人生を生き抜く力を得られたと言います。それだからこそ、佐々木さんは部下にも仕事を通じて自己実現を達成してほしいと願い、本気で部下を育成することに心を砕いできました。

佐々木さんの言葉は次のように続きます。

部下一人ひとりが会社のなかで、「これを成し遂げたい」という志をもつことを奨励し、その実現のために叱咤激励してきたのです。

部下一人ひとりが熱い情熱をもって仕事に取り組むようになって、その総力として強いチームができるのです。

間違いなく、佐々木さんの人間観は、「マクレガーのX理論Y理論」に基づくと、「Y理論」になります。魅力ある目標と責任を与え続けることによって、従業員を動かしていく、「機会を与える」マネジメント手法を採るものです。

軍隊のように訓令宜しく、リーダーの命令に従って黙々と与えられたミッションをこなしなさい、という仕事のさせ方をしていては、そのリーダーの器以上の業績を残すことはできません。所詮、リーダー本人の考え方、知識、やり方を、複数人でやるだけで、量的拡大にすぎません。仕事とは、ある程度までは量的拡大で業績も比例的に拡大させることができますが、それではいつか逓減していき、閾値を超えたところで、逆に生産性が下がっていきます。

「セレンディピティ(serendipity)」
素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ること(WiKiより)

部下には、リーダーがリカバリできる範囲内で最大の自由裁量を持たせ、それぞれの才覚で仕事をやってもらう。リーダーが思いつかないこと、リーダーの持前の経験と部下の新しいチャレンジが、アウフヘーベンされて、よりよい改善策、あるいは思いがけない発明がもたらされるものと私自身が信じています。

それゆえ、私がマネジメントを任されているプロジェクトにおいて、できる限り、メンバ(部下)の自由裁量で仕事ができるように工夫しています。その期待に若手コンサルタント達よ、ちゃんと答えてね!(^^;)

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