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■ 統率力により大軍をあたかも少数精鋭のように操る技術が必要!

経営戦略(基礎編)_アイキャッチ

第5章 勢篇は、「統率力」により、組織を勝利に導く方法を説きます。
兵士個人個人が勇気奮闘することを前提として勝利を頼むのではなく、戦闘に突入する軍全体の形勢によって勝利をつかむ方法を学びます。

① 大兵力を擁していながら、小兵力を統率しているかのように整然と指揮できるのは、部隊編成の技術のおかげである

② 大兵力を戦闘させながら、小戦力を戦闘させているかのように整然と統制できるのは、指令の伝達方法が優れているからである

③ 全軍が、敵軍のあらゆる出方に即座に対応して、決して敗北しないようにすることができるのは、奇法と正攻法を組み合わせた運用術のおかげだからである

④ 自軍の兵力が敵軍のどこかを攻撃する場合、まるで石に卵をぶつけるように容易に敵を撃破できるのは、実で虚をつく戦術のおかげだからである

孫子 (講談社学術文庫)

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ここで述べられているのは、軍隊の指揮・統率方法や、不敗と必勝をもたらす戦術の運用法など、各種統率技術の重要性が、組織自体の攻撃力などの要素より大きいことを示しています。

① 部隊編成技術
② 指揮命令伝達手法
③ 奇法と正攻法を組み合わせた運用法の選択
④ 実で虚をつく戦術

①は、大軍(大きな組織)を、各組織がケイパビリティを120%発揮できるような編成にしておくことが必要になります。例えば、様々なタレントを1か所プールしておき、いざ、事が起きた時に、最適な人員を募ってプロジェクトチームを形成して、問題解決に成功したら解散して次の機会を待つ。京セラのアメーバ組織のように、小さいが個々の単位で目標指標が与えられて、自律的に、自分の意思決定で最善の手が打てるように編成しておくなど。

②は、必ずしも「上意下達」のみを意味していません。この瞬間、最前線では何が起きているのか、現場からリーダーへ瞬時に情報が上がるようにしておく、神経網を組織内に形成しておくことも必要になります。また、事と次第によっては、中枢にいるリーダーの裁可を仰ぐ時間的余裕が無い場合、前線のマネジャーが自分の裁量で意思決定できることを、事前に保証しておくとともに、マネジャー自身にもその権利と能力を持っておいてもらう必要があります。

③と④は、ほぼ同じことを言っています。ライバル企業がどのような手を打つか常に先回りして従前の準備を怠らない、そしてどこを攻めれば勝利できるか、ライバル企業と市場への研究を怠らない。いったんライバルのほころびを見つけたら、いったん市場での勝機を見つけたら、そこに一気呵成に全軍(経営リソースの集中的投下)で攻め込む。その勝機をつかむ機微を、すぐさま全軍に指示できるようにしておく、これが肝要です。

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孫子 第5章 勢篇 18 衆を治ること寡(か)を治るが如くhttp://keieikanrikaikei.com/wp-content/uploads/2015/04/ab47f6b60b2243be5165d08fde098dfb-e1428423948658.jpghttp://keieikanrikaikei.com/wp-content/uploads/2015/04/ab47f6b60b2243be5165d08fde098dfb-150x150.jpg小林 友昭孫子の兵法(入門編)孫子,兵法,戦略■ 統率力により大軍をあたかも少数精鋭のように操る技術が必要! 第5章 勢篇は、「統率力」により、組織を勝利に導く方法を説きます。 兵士個人個人が勇気奮闘することを前提として勝利を頼むのではなく、戦闘に突入する軍全体の形勢によって勝利をつかむ方法を学びます。 ① 大兵力を擁していながら、小兵力を統率しているかのように整然と指揮できるのは、部隊編成の技術のおかげである ② 大兵力を戦闘させながら、小戦力を戦闘させているかのように整然と統制できるのは、指令の伝達方法が優れているからである ③ 全軍が、敵軍のあらゆる出方に即座に対応して、決して敗北しないようにすることができるのは、奇法と正攻法を組み合わせた運用術のおかげだからである ④ 自軍の兵力が敵軍のどこかを攻撃する場合、まるで石に卵をぶつけるように容易に敵を撃破できるのは、実で虚をつく戦術のおかげだからである 孫子 (講談社学術文庫) ----------------- ここで述べられているのは、軍隊の指揮・統率方法や、不敗と必勝をもたらす戦術の運用法など、各種統率技術の重要性が、組織自体の攻撃力などの要素より大きいことを示しています。 ① 部隊編成技術 ② 指揮命令伝達手法 ③ 奇法と正攻法を組み合わせた運用法の選択 ④ 実で虚をつく戦術 ①は、大軍(大きな組織)を、各組織がケイパビリティを120%発揮できるような編成にしておくことが必要になります。例えば、様々なタレントを1か所プールしておき、いざ、事が起きた時に、最適な人員を募ってプロジェクトチームを形成して、問題解決に成功したら解散して次の機会を待つ。京セラのアメーバ組織のように、小さいが個々の単位で目標指標が与えられて、自律的に、自分の意思決定で最善の手が打てるように編成しておくなど。 ②は、必ずしも「上意下達」のみを意味していません。この瞬間、最前線では何が起きているのか、現場からリーダーへ瞬時に情報が上がるようにしておく、神経網を組織内に形成しておくことも必要になります。また、事と次第によっては、中枢にいるリーダーの裁可を仰ぐ時間的余裕が無い場合、前線のマネジャーが自分の裁量で意思決定できることを、事前に保証しておくとともに、マネジャー自身にもその権利と能力を持っておいてもらう必要があります。 ③と④は、ほぼ同じことを言っています。ライバル企業がどのような手を打つか常に先回りして従前の準備を怠らない、そしてどこを攻めれば勝利できるか、ライバル企業と市場への研究を怠らない。いったんライバルのほころびを見つけたら、いったん市場での勝機を見つけたら、そこに一気呵成に全軍(経営リソースの集中的投下)で攻め込む。その勝機をつかむ機微を、すぐさま全軍に指示できるようにしておく、これが肝要です。現役の経営コンサルタントが管理会計をテーマに情報発信します