財務会計(入門) 企業会計原則(18)損益計算書 総額主義の原則 事業規模と事業収益性を正しく把握するために 総額主義の対義語は純額主義です。企業会計原則においては、損益計算書と貸借対照表の両方に総額主義の原則が設定されています。企業の経済活動を明瞭表示するために、総額主義の原則が損益計算書に課せられています。それは、損益計算書が、企業の取引規模をステークホルダーにも把握できるような数字になっていることを要請するものです。 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(17)表示の基本原則 総論まとめ 会計情報は、企業の利害関係者(ステークホルダー)にとって、読んで理解が進むよう簡潔でかつ網羅的な表現がなされている必要があります。誰かに企業業績と財政状態を正しく伝えることで、読み手である利用者の経済活動などに関する意思決定に十二分に利用してもらうのが存在理由だからです。 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(16)経過勘定の処理 - 前払と前受、未払と未収の関係 広義の発生主義(実現主義を含む)に基づき期間損益を計算する場合、実際の現金の動きをいったん無視して、費用と収益の額を先に決定します。それが損益をいわゆる「期間損益」足らしめているのですが、ここで、損益と現金収支のギャップを再確認してみましょ... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(15)取引価額の原則 P/Lは、とある会計期間における「利益」を求めることが目的の財務諸表です。その「利益」は「期間損益」とも呼ばれることが多々あります。特定の会計期に限って会計取引を観察して、単純化して説明しますと、キャッシュが入ってきた分(キャッシュ・イン・... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(14)実現主義の原則 ■ 損益計算の基本的考え方となる「収益」を実現主義の考え方で認識する損益計算の基本は、収益と費用(コスト、原価という用語も含む)を対応させて、差額概念の「利益」を求めるところにあります。収益と費用を「いつ」の決算書に乗せるのが適切なのかを判... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(13)発生主義の原則 ■ 損益計算の基本的考え方となる「収益」と「費用」を発生主義の考え方で認識する損益計算の基本は、収益と費用(コスト、原価という用語も含む)を対応させて、差額概念の「利益」を求めるところにあります。収益と費用が「いつ」の決算書に乗せるのが適切... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(12)損益計算書原則 - 費用収益対応の原則とは ■ 損益計算の基本方式から始めよう!今回から『企業会計原則』における『損益計算書原則』を順番に解説していきます。まずは、損益計算とは何か、簡単に概念説明から入ります。『企業会計原則』の全体構成は下図の通りです。そして、ここから、『損益計算書... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(11)重要性の原則 - 会計処理と財務諸表での表示を簡便化するための伝家の宝刀! ■ 重要だから一般原則扱いされている!今回は『企業会計原則』における『一般原則』の学習の第11回目となります。今回は、「重要性の原則」になります。『企業会計原則』の全体構成は下図の通りです。そして、その3部構成の『一般原則』の構成は次の通り... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(10)単一性の原則とは - 形式多元は認めるけど実質一元を求める。二重帳簿はダメ! ■ 作為的な二重帳簿は許しません!今回は『企業会計原則』における『一般原則』の学習の第10回目となります。今回は、「単一性の原則」になります。『企業会計原則』の全体構成は下図の通りです。そして、その3部構成の『一般原則』の構成は次の通りです... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(9)保守主義の原則とは - 期間損益計算と予見計算におけるキャッシュアウトを最小限に抑えて企業体力を温存するために ■ 時代の変遷により健全な会計処理の中身も変わる!今回は『企業会計原則』における『一般原則』の学習の第9回目となります。今回は、「保守主義の原則」になります。『企業会計原則』の全体構成は下図の通りです。そして、その3部構成の『一般原則』の構... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(8)継続性の原則とは(後編)変更できる正当な理由とは? 過年度遡及修正と誤謬の訂正の関係まで説明する ■ 「継続性の原則」が適用されるのはどういうケースなのか?今回は『企業会計原則』における『一般原則』の学習の第8回目となります。今回は、「継続性の原則」の後編になります。『企業会計原則』の全体構成は下図の通りです。そして、その3部構成の『一... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(7)継続性の原則とは(前編)相対的真実を守りつつ、比較可能性と信頼性のある財務諸表にするために ■ 「継続性の原則」はステークホルダーに分かりやすく財務諸表を分析してもらうため今回は『企業会計原則』における『一般原則』の学習の第7回目となります。今回は、「継続性の原則」の前編になります。『企業会計原則』の全体構成は下図の通りです。そし... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(6)明瞭性の原則とは(後編)読めばわかる財務諸表のために記載する注記 会計方針、後発事象 ■ 「明瞭表示の構成」を明瞭に解説してみるPART2今回は『企業会計原則』における『一般原則』の学習の第6回目となります。今回は、「明瞭性の原則」の後編になります。『企業会計原則』の全体構成は下図の通りです。そして、その3部構成の『一般原則... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(5)明瞭性の原則とは(中編)- 読めばわかる財務諸表のための 区分表示の原則、総額主義の原則 ■ 「明瞭表示の構成」を明瞭に解説してみる今回は『企業会計原則』における『一般原則』の学習の第5回目となります。今回は、「明瞭性の原則」の中編になります。『企業会計原則』の全体構成は下図の通りです。そして、その3部構成の『一般原則』の構成は... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(4)明瞭性の原則とは(前編)- 財務諸表によるディスクロージャー制度の包括的な基本原則 ■ 『明瞭性の原則』の必要性今回は『企業会計原則』における『一般原則』の学習の第4回目となります。『企業会計原則』の全体構成は下図の通りです。そして、その3部構成の『一般原則』の構成は次の通りです。会計全般にかかる包括的原則の中で、今回取り... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(3)資本取引・損益取引区分の原則とは - 会計実務ではないがしろにされているけれど ■ 『資本取引・損益取引区分の原則』の必要性今回は『企業会計原則』における『一般原則』の学習の第3回目となります。『企業会計原則』の全体構成は下図の通りです。そして、その3部構成の『一般原則』の構成は次の通りです。会計全般にかかる包括的原則... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 企業会計原則(2)正規の簿記の原則とは ■ 『正規の簿記の原則』- 天網恢恢疎にして漏らさず今回は『企業会計原則』における『一般原則』の学習の第2回目となります。『企業会計原則』の全体構成は下図の通りです。そして、その3部構成の『一般原則』の構成は次の通りです。会計全般にかかる包... 財務会計(入門)
実務で会計ルールをおさらい 売上高新基準、18年適用可 企業会計基準委が公開草案 百貨店などは目減りも – IFRSへのコンバージェンス強化 ■ JGAAPも収益認識基準を支配権の移動で考えることに。IFRSとのコンバージェンスが目的1年半前に予告されていましたので、今回の報道は青天の霹靂というほどのインパクトはありませんでした。落ち着いて簡単な解説を付したいと思います。2017... 実務で会計ルールをおさらい
財務会計(入門) 企業会計原則(1)真実性の原則とは ■ 『企業会計原則』の重要性はまだまだ捨てたもんじゃない!今回から、『企業会計原則』の内容を学習していきたいと思います。会計学、制度会計を少々でも学習した人の中には、現在は『財務会計の概念フレームワーク』を先に学ぶ方が会計学の王道であると考... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 会計原則・会計規則の基礎(2)戦後の日本経済の出発点のひとつとなった『企業会計原則』の誕生 ■ 『企業会計原則』の誕生年は昭和24年!「企業会計原則」「会計規則」「会計法規」という会計の世界の成文法(文書の形で会計処理の原理原則や手続きが記述してあるもの)を順次解説していきたいと考えています。本稿では、その昔、会計を志している(し... 財務会計(入門)
財務会計(入門) 会計原則・会計規則の基礎(1)会計原則の基本構成を知る ■ 会計原則論を語ってみる!「企業会計原則」「会計規則」「会計法規」という会計の世界の成文法(文書の形で会計処理の原理原則や手続きが記述してあるもの)を順次解説していきたいと考えています。本稿では、「会計原則」「会計規則」と呼ばれる成文法が... 財務会計(入門)
実務で会計ルールをおさらい 日電産、大胆な会計処理に込めた車部品への本気 大阪経済部 上田志晃 -裁量的な減損損失の計上は許されるか? ■ 決算発表での積極的な減益理由の開示は株式市場から好感される決算報告説明会にて、トップ自ら減益理由を優先して開示し、その上で対応策を明確に示すIR姿勢は、一般論的には株式市場でも好感されるようです。しかし、会計をちょっとかじった筆者は、今... 実務で会計ルールをおさらい