(Bizワザ)会議メモ、動画・音声認識で  - 会議の目的を考慮して本当に議事録作成の所作はこれでいいのか?

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■ デジタル時代の楽に議事録を作成するの法

デジタルデバイドされている、筆者のような昭和の遺物には考えられない、デジタルネイティブ達の仕事術には目を見張るものがあります。しかし、これは本当にいただけない。。。2時間の会議を2時間の動画で記録した後、どのように有効活用するつもりなのか?

2018/5/1付 |日本経済新聞|夕刊 (Bizワザ)会議メモ、動画・音声認識で 正確に記録、時間短縮

「商談や会議の際にPCや音声レコーダーを使ってメモを取るのは今や当たり前。ペーパーレス社会が到来して久しいが、そのメモ、もっといい取り方ありませんか? 映像に記録を全て残したり、ペンを持たずに「声」だけでメモを作ったり。便利に進化し続ける「デジタル時代のメモ術」の最前線を探った。」

(注)日本経済新聞の記事へ直接リンクを貼ることは同社が禁じています。お手数ですが、一旦上記リンクで同社TOPページに飛んでいただき、上記リード文を検索すればお目当ての記事までたどり着くことができます

(下記は同記事添付の「デジタル時代のメモ術」を引用)

20180501_デジタル時代のメモ術_日本経済新聞夕刊

たしかに、このようなワザを駆使すれば、議事録を“とる”という苦痛の大きい作業を楽にできます。その作業を楽にするだけで、その後のことを本当に考えているのでしょうか。議事録は作成すればそれでお終いなのでしょうか?

 

■ 会議の目的を整理する

会議は、組織で仕事をする会社では必要なコミュニケーション手段であり、取引先や顧客とのネゴシエーションや円滑な商取引の基本となる所作です。

筆者は、会議を目的別に次のように分類しています。

① ブレーンストーミング
② 情報共有
③ 意思決定
④ (上位者等への)報告
⑤ (上位者からの)承認取り付け

さて、会議の目的別に、あるべき議事録の作成方法はどのように異なってくるでしょうか。

①のブレーンストーミングや②の情報共有で、冒頭のような2時間を2時間の動画で記録した場合は、非出席者への情報伝達を、ニアリアルで再現して情報を届けることができます。しかし、時間は圧縮されないので、追体験することが重要視される場合以外は、何か要約・サマリが欲しくなるところです。

③④⑤に至っては、意思決定に至る過程や報告や承認取り付けのためのプレゼン内容やQ&Aのやりとりをそのまま動画や音声で追体験(疑似体験)する誘因はますますなくなり、結果だけを手早く知りたくなるものです。

つまり、会議のログ・記録、その中のメディアとしての一形態である議事録も、会議の目的と、後工程(再利用など)の種類によって、どれが最適な記録保持方法か選択が分かれます。

 

■ 議事録を取るにあたっての注意

これらのことを若いうちに体で叩き込まれたので、筆者の議事録作成の方針は次のように整理されます。

1.新人に教育目的で議事録を作成させない
2.言行録形式では作成させずに、結果・結論とそのための理由付けと補足情報という構成で
3.TO-DO、次回までの宿題などは、納期と担当者をきっちり記載する

よくある議事録の形式というのが、

「●●はこれこれなので、■■なのではないか」(山田様)
「それについては、▲▲という視点から検証が必要であると思う」(田川様)

という、とりとめもない言行録になっているもの。これでは、どの発言が会議目的と結論に対して意味があり、わざわざ文字起こしするに値する文言かの基準の不明確であり、記載されているものを眺めているだけでは、追体験のための情報量としても不十分だし、結論や議論の流れも把握できない、一番中途半端なイケてない議事録となります。

会議の目的が①から⑤までのいずれにせよ、議事録の形式は次のようであったほうがよいと思っています。

【結論】
・■■は、20XX年4月から、●●ということにする

【理由】
・●●部の要請により、、、
・アジア地域の顧客の需要が▲▲なので、、、
・検討体制が◆◆ということから、●●となり、、、

【主要な議論】
・●●という議論があった
・◆◆という視点が重要であるということが確認された

【To-DO】
●●の準備 20XX年2月末 山田様

まず、結論ありきで、ネクストアクションまで明確になっていることが大事です。

こうした後から読んで、時間の節約と会議内容の完全理解のための文書を作成するためのコツは、

1)発言をそのまま文字にしない
2)行間や発言者の立場や部署、言語化されない真の意見を把握する
3)読者が後から読んでわかる表現に訂正する

1)について
▲▲はやりたくない → ●●を推進することにする

・ネガティブワードを使わない
・通りがよい表現に改める

2)行間や発言者の立場や部署、言語化されない真の意見を把握する
3)読者が後から読んでわかる表現に訂正する

例)山本さんは、経営企画部の立場として、現場のことがわかっているけど、トップマネジメントの意見を代弁する発言をしている。そこで、

「現場では●●という課題が存在するが、トップマネジメントからの要請により、◆◆という施策で試行運用して、課題の洗い出しを行うこととする」

という風に、表現を万人が後から読んで納得する文章にやさしく”改ざん”してあげることが、効果的な議事録再利用につながります。

それゆえ、高度な組織内人間関係と、長期的な会社施策の優先順位を理解し、会議での発言の裏を読んで、後から誰が読んでも認識の齟齬が生じない、エクセレントな文章を残すことが議事録作成という仕事の本質です。それゆえ新人教育の一環として、新人に単純な事務仕事の一つとして丸投げしてしまうという性質のものでは決してないのです。

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