アッベの原理 - 測定はできるだけ対象物が作用する地点の近くで行うこと!

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■ それ、本当に正しい評価になっていますか?

最近、デザイン思考に凝っているので、連日、同テーマによる投稿になります。

「アッベの原理」とは、寸法計測装置の設計指針で、測定精度に関する原理のことです。計測の精度を高めるためには、測定物と基準を同一の軸上に配置する必要があるということを意味しています。例えば、ノギスは、測定対象物と測定器が同一軸はないのでアッベの原理に則っておらず、一方、マイクロメータは、測定対象物が測定器と同一軸に位置取りされているのでアッベの原理に従っているということになります。

測定器を見たことのない人向けに、日本を代表するメーカーのサイトから上記、2種の測定器の写真を引用させて頂きます。

● 引用元 商品情報|ミツトヨ

<ノギス>

20180702_ノギス

<マイクロメータ>

20180702_マイクロメータ

この原理を提唱したのは、エルンスト・アッベというドイツの物理学者。アッベ・エラーと呼ばれる角度誤差は、距離が長くなるほど増大するので、測定器の軸がちょっとでもズレていたら、軸が長くなればなるほど、誤差も大きいものになります。

20180702_エルンスト・アッベ

それゆえ、アッベの原理によれば、測定は、できるだけ対象物が実際に作用する地点の近くで行うことが望ましいとされます。それは物理的な角度だけのことに限定されるのではなく、例えば温度センサーは、熱源の近くに配置した方が、熱源に遠くに配置するより、正確に測定できる、と説明されれば、小職のような純粋培養の文系でもなるほどなあと理解できるかと思います。

何が言いたいかというと、自分の目で近くによって物事を評価・分析してほしいということです。

小職はよく、コンサルテーションの現場で「三現主義」を何度も唱えます。

現場・現物・現実

空中戦で延々議論して、なかなか合意も結論も得られない無駄な時間にもはや耐えられないのです。年のせいかもしれませんが。(^^;)

とある課題について、解決施策を考えるのなら、その課題が発生した現場に赴く、その課題を取り上げた人の話を直接聞く。せめて、解決施策を箇条書きでもいいので、書き留めておいて、それを前に皆であれこれ批評する。

分かってくれているハズ、知っているハズ。この「ハズ」が後々まで残る禍根となります。まず、目の前に全部さらけ出して話をしてほしいものです。意外に、言葉にすると、絵柄で描くと、頭の中で思っているものと全く異なっていたり、違う側面が見えてきたりするものです。

それは、上司が部下を評価する際もそうあるべき。実際に本人と面談し、何を考えているか、何を目的にした行動原理で動いているのか、その結果、どんな成果(プラスのこともありマイナスのこともあり)を残したのか、実際に自分の目で確かめてほしいものです。

忙しい、は理由になりません。それは、正当なる評価者の権利を自ら放棄しています。厳しく言うと、職務放棄、職務怠慢、任務懈怠と等しいことです。

他者や他物を評価する全ての人へ。

実際に評価対象の近くに寄ってあげてから、評価してあげてください。正しい事実が手に入りやすくなりますし、評価対象が「人」であった場合は、その「人」の評価に対する納得度も格段に違ってきますから。

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小林 友昭
小林 友昭
現役の経営コンサルタントです。経営管理の仕組み構築や経営戦略の立案、BIシステムを中心としたIT導入まで手掛けております。
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