■ 他者に振り回されないだけの主体性を確保することが大事!
軍事力を運用する原則は次の2つ
1.敵がやって来ないことをあてにするのではなく、わが方に敵がいつやって来ても良いだけの備えがあることを頼みとする
2.敵が攻撃してこないことをあてにするのではなく、わが方に敵が攻撃できないだけの仕掛けがあることを頼みとする
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自組織にまだ敵(コンペチター)の攻勢をはね返すだけの準備ができていない場合、どうか敵が攻めてこないようにと願うのは人間のどうしようもない性(さが)のようなものです。例えば、見本市などで、まだ革新的な新製品を一般公開するまでに至っていない場合、競合のブースでも、何も新規的な製品が世に出ていませんように、と祈る気持ちはお察ししますが、本物の製品戦略を考えるポジションにいる人の心理状態としてはお粗末極まりません。
自社にそういう弱みがあると、希望的観測により、きっと他社もまだ大した革新ができていないと思い込んでしまいがちになり、それは市場を見る目が曇ってしまっている証拠です。それよりなにより、それでは競合相手の出方次第で当方の対応策を考える、という待ちの姿勢を作ってしまい、万事について、相手の出方次第となり、主導権を握れず、かえって相手の計略に振り回されてしまうことになります。新機能追加でいくのか、新用途開発でいくのか、機能引き算によるコストダウンか、、、
スティーブ・ジョブスが言うように、「市場調査なんかしない、自分で市場を創るんだ!」そういう主体的なイノベーションができる組織になること、それが勝率を上げる第一条件なのではないでしょうか。
(正確には、「消費者に、何が欲しいかを聞いてそれを与えるだけではいけない。完成するころには、彼らは新しいものを欲しがるだろう。」と言っているんですね)
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