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課長になれない人の特徴 第3章 上司編

本レビュー
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■ その気持ち、残念ですが上司には響いていません!

コンサルタントのつぶやき

今回は、「上司編」として、組織人としてどうしても避けられない、上司との賢い付き合い方についてお話したいと思います。

繰り返します。引用もありますが、これはあくまで読書感想文なので、本当に書いてあることを確認したい人は、実際に本書を手に取ることをお勧めします。簡単に短時間で読めますよ!

11.上司の指示に忠実に従う
新人の頃、先輩や上司からの仕事の指示の出され方はどうでしたか。事細かく指示が出され、短期間で仕事の仕上がりをチェックされたり、報告を求められていたりはしていなかったでしょうか?
上司からすれば、「まだまだ未熟で心配だ」「細かく指示しないと、思うように動いてくれないから手がかかるが仕方がない」「いちいち指示出しするのが面倒だなあ」と思っているに違いありません。
自分からすれば、「上司から信用されていないのかなあ」「いちいち口出しされて面倒くさいし、監視されている感じで気に障る」「相手にするのが面倒だなあ」と感じているのかもしれません。

もしかすると、
① 指示を待っていた方が上司の思うように仕事を進められるから効率的
② 仕事に責任が無いから気持ちが楽
と、思って指示を待っているのかもしれません。これは大変残念なことです。

この場合、「誰もあなたに仕事を任せられない」という状態が発生しています。ちょっとした仕事(の完遂)も任せてもらえないなら、出世(抜擢)など、起こり得ようもありません。
「任せてください」という姿勢を持つ人にしか「任され仕事」は回ってきませんよ。

12.我が身を守って逃げ道を作る
「仕事を任せる」を上司の目線から見てみると、
① ヒト:任せてやらせても大丈夫という信頼感
② 仕事:この仕事を任せればよい結果が出るという期待感
があるから、あなたに仕事が任されるのです。

仕事を任される対象は計画です。結果を任されても困りますよね。だから、結果については上司が責任を負うことになっています。

よい仕事の任され方は次の2つのポイントがあります。
① 計画・目標をきちんと紙に書いて、上司と誤解が生じないように握っておくこと
② 仕事の途中で、計画未達、目標未達成の状態を常に常時に分かるようにしておくこと

上司は、自分がそのまた上の上司から仕事を任されています。その一部をあなたが任されるのです。「何を」「いつまでに」「どの程度まで」やらねばならないのか、そして「現時点でどれくらいの達成具合か」「達成見込みはどれぐらいと予想しているか」「リカバリへの対案はどれくらい考えついているか」を常に上司に分かってもらっておきます。

自分の立場を守りながら、仕事を任される。 所詮、上司が結果責任を負うのですから。その結果責任と実行責任の所在の違いを明確に認識すること。

13.報連相しかできない
「報告、連絡、相談」は、社会人として最低限のコミュニケーションスキルです。これができていないと元も子もないのですが、できているとして、それでも、それだけでは残念キャリアです。というのは、これらはすべて、過去に起こった事象についてのコミュニケーションだからです。

仕事ができる人、仕事が任される人は、決まって目線が将来に向かっています。

「報連相」から「PQR」へ

「Propose」
上に言われたとおりに仕事を淡々とするのではなく、「こう改善したらどうでしょうか?」と提案すべきです。結果として、提案が受け入れられなかったとしても、あなたが将来目線で仕事ができることを上司に分からせることができます。
「Quality」
仕事の品質=出来栄えについては、常に上司に分かるようにしてください。この品質というのは、その仕事の最終的な仕上がり時点から、そして達成水準から評価されます。常にこの仕事は最終的にどう評価されるのか(後工程にどのように引き継がれていくのがBestか)を考えます。
「Risk」
仕事とは、不確実性の中で行われるのが世の常です。だって未来に向かっての作業ですから。したがって、どれくらい最終目標が達成できない可能性があるのか、リカバリ策はどれくらい手中にあるのか、常に意識することが肝要です。「コンティンジェンシープラン」無き仕事はあり得ません。

(注:「クレーム処理」は過去に対面する仕事じゃないか、とよく言われます。しかし、そのクレーム処理を上手くやることは、現状課題を明確に意識した新製品開発、クレーマーの次の購買機会も取り込める、と考えれば、将来に向かった仕事ということになります)

14.つまらない仕事を頼まれるとイヤな顔をする
組織で仕事をする、ということは、チームや部署の雰囲気やムードが結構大事です。そういう空気が仕事の効率や生産性を左右するからです。つまらない仕事を頼まれた時、イヤな顔をする人はそういう空気を自ら作るにまで意識が高められていません。管理職は当然、空気作りも仕事です。それが管理というものです。

イヤな顔をする、というのは、あなたのそのつまらない仕事に対する事前評価です。それくらい、上司も分かった上で、指示をするのです。イヤな顔をして意思表示しても、結局いやいやその仕事をすることになり、まずい空気を職場にまきちらすだけです。そんな人は残念キャリアのままです。

つまらない仕事をするよう指示があった時、
① つまらない仕事に意義を見出して「つまる仕事」として前向きにやる
② つまらない仕事はさっさと済ませて、処理能力の高さを上司に認めてもらう
③ 自分にとって、何がつまらない仕事か説明して、上司にきちんと理解してもらう
この3つの態度ができる人こそ、本当の意味で仕事ができる人です。

15.上司にゴマをする
上司に気に入られるようにご機嫌をとり、お世辞を言うことを、ここでゴマすりと定義します。こういうゴマすりは、次の2つのリアクションをもたらします。

① ゴマをすられた上司のパワハラを止められない
② ゴマをすった上司からの短期的な評価にしかゲタを履かせることができない

①は、上機嫌な状態でしか管理職を務められない上司を生み出します。会社全体にとってもマイナスですし、そういう環境で仕事をする自分自身にとってもいいことありません。

②は、ゴマをすった上司があなたの定年退職時までずっとあなたの人事評価をするわけではないことに早く気付くべきです。どこに行っても恥ずかしくない実力をつけておかないと、職業人としての40年間、第1線で使える人財のままハッピーリタイアメントすることはできません。

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