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アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉(65)この体験を通じて相手が何を学びとれるかを想像してみよう!

本レビュー
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■ しつけや育成に迷った時は?

コンサルタントのつぶやき

人の育て方に迷った時は、自分に質問するのだ。
「この体験を通じて、相手は何を学ぶだろうか?」と。
そうすれば、必ず答えが見つかるだろう。

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本書にて、次のような事例が紹介されています。

子供と母親が、「おもちゃをきちんと片づけないと、次の日はおもちゃで遊べない」という約束をしたとします。子供は後片付けをしなかったので、翌日、おもちゃで遊べない旨を伝えます。そうすると、子供は激しく泣きわめいて、近所迷惑になるほどです。母親は、近所への手前、子供をなだめるためにおもちゃを与えて静かにさせようかと迷うことになります。

あなたならどうしますか?

アドラーによれば次のとおり。

そんな時、自らに対してこう質問していただきたいと思います。「相手はその体験を通じて何を学ぶだろうか?」と。このケースの場合、もしも約束を破りおもちゃを与えたとしたら、おそらく子供はこう学ぶでしょう。「約束を破っても、泣きわめけば許してもらえる」と。この親の対応は子供に間違った考え方を植え付けてしまうのです。ですから、この場合、おもちゃを与えてはいけません。そして、叱らずに子供に笑顔で話しかけるのです。「遊べなくてお母さんも残念よ。だから、この次は一緒に後片付けをしようね」と。

私の母親もそういう人でした。だから、私が長男だということも加えて、人一倍ルールや規則に厳しい性格になったんだろうと今になって感じています。でも、昔はそういう厳しい母親が疎ましく感じられたものです。

自分の母親の場合には、どこまで考えてそういうルール厳格主義で私をしつけたのか、本人に聞いてみないと真相はわからないのですが、あなたがこれから子供や部下の教育において、どういう態度で接していけばいいのか、ひとつの分かりやすく有効な方法論を授けてくれる考え方なのではないでしょうか?

「その指導方針から、相手は何を学び取るのか?」

私には、相手に対する「共感力」が著しく欠けています。それゆえ、これまでの人生では失敗や懺悔の繰り返しでした。どうも、相手の気持ちに立った言動ができないのです。それは一重に、想像力の欠如です。それゆえ、コンサルタントとして客商売を職業として選択した際に、とにかく相手の気持ちをまず第一に考える癖をつけるようにしています。

それは、相手の考えを最優先する、ということではなく、自分の言動(会社経営にプラスに働かせようとして、私が提言する施策の内容とその伝え方)に対するクライアントのリアクションを想像してから、お互いに納得感のある施策提言の伝え方を決める、というものです。

経営には、「サイエンス」と「アート」の両方の成分があって、結構、人が動かす経営とは、「アート」の部分というのは無視できない比率です。しかも、その「アート」部分は、人の感情でどうにかなる(どうにかする)もののようです。

それゆえ、経営をどうにかしたい場合は、経営をどうにかしたい人の考えを変える必要があります。そのために、経営改革のキーマンとなる相手の心のひだを想像する力が必要になるのです。

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