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自己を頼む力が強いといつかぶつかってしまう壁を乗り越えるためには?

所感
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■ 自分に自信がある人が集まる会社

現在、私はコンサルティングファームに所属しながら経営コンサルタントを生業としています。どこかの組織に所属して、その時々の立場でコンサルティングサービスをデリバリすることについて、どのバンド(職階)で、プロジェクト内でのどういったロール(役割)を果たすか、という点で、様々な人が様々な意見をお持ちであることも了解しています。

ここでは2つのことを言いたいと思っています。

まず一つ目に、元々、コンサルティングファームには、漠然とした「私は仕事ができる」という自信がある人が自然と集まってくることです。与えられた仕事を全うできずに挫折して会社を去る人、これでは物足りないともっとチャレンジングな職場を求めて会社を去る人、本当に様々です。そのように、会社を去る人を無下に引き留める意図はありませんが、本人が何を見てそういう判断を下すのか、そこのところに興味があります。

つまり、本人が見えている地平線と私から見えている地平線はどうしても異なるので、見えているものが違えば、自ずと導かれる結論も異なってくるわけです。

 

■ 自分の仕事をする上での価値観や目的意識をしっかりと持っているか?

能動的に活動することを求められるコンサルティングファームでは、自分自身の価値観や目的意識をしっかり持っていないと、日々の繁忙に忙殺されて、自分が本当に到達したかった境地に向かって最短で走っているのか、迷子になることも多々あります。

ちなみに、私の価値観は、

① クライアントファースト(お客様に本当に喜んでもうために自分に何ができるか)
② 若手育成(ひとりひとりが目指すべき地点に効率的に近づくお手伝いができているか)
③ ビジネス成立(適正な儲けを出して、ファームが継続的サービスをできるようになっているか)

この3つをバランスよく鼎立させることが、目下、私の目指すべきところであり、これから1mmでも外れることを指示されれば、上司やクライアントであっても、毅然と反論するようにしています。

コンサルタント業はサービス業なので、まずは顧客満足が最優先されます。

⇒「行き過ぎたクライアントファーストは本当に存在するのか? - 過剰品質と長期部品供給を例にして

そして、サービスの中心は人的無形サービスなので、コンサルタント一人一人が大切な商品(商材)です。提供商品の品質・魅力度を最大に保つことを使命と考えています。

クライアントの満足、コンサルタントの成長、これを両立させるために、ファウンデーションとして、コンサルティングファーム(会社)という器が、社会の公器として、誰かの役に立つためには、安定した財務基盤が必要になります。

誰からも、このような指示を受けたわけではありませんが、自分勝手にこのような目標を立てて仕事に日々励んでいます。

 

■ 「地力本願」「自力本願」でどうにもならないレベルが世の中にはある!

浄土宗にいう「他力本願」とは異なる一般的な用語で本意を説明させて頂くと、どうしても仕事を進めていく中で、「自力本願」「地力本願」ではどうしようもないレベルに到達してしまい、それ以上品質も結果もあがらない飽和状態になることがあります。

⇒「ロバート・フロスト(1)1日8時間、誠実に働く。そうすればやがて人を使う立場になり、1日12時間働くことになる
⇒「そうか、君は課長になったのか。(23)信頼する部下が「退職」を願い出たら - 君の思いを真剣に伝えなさい

自分がこれまで以上に頑張れば問題が解決するレベル・範囲で仕事をしている内は、自己の努力と精進だけが、より良い仕事の成果を出す・得るための最も効果的な方法であることは間違いありません。

その内、どうやってお客様を、本来の経営目標に目覚めさせ、お客様ご自身が率先して業務を変えようと心を入れ替えてもらうにはどうしたらよいか? 自分の専門領域ではないスキルと経験が必要な仕事をどうやって、他者にお願いして捌いてもらうか? そして、チームのシナジーを発揮して、誰も到達し得なかった境地に到達する、誰も解決できなかった問題を始末する、誰も思いもしなかった新しい発見をする、一人では成し得ない大がかりな仕掛けを成功させるなど、自分が頑張ればどうにかなったところから、みんなで協力してどうにかするためには、どうしたらよいかに頭を絞ることになります。

仕事をやり込めばやりこむ程、自分一人の無力さに呆然自失するはずなのです。そこで、「もうここでは私は成長しない」「自分にはもっと適性のある仕事はよそにはあるはず」「もっと自分がやりたいと思う仕事は今、この仕事ではない」と簡単に判断する前に、

① 自分の中の仕事をやるうえでの揺るがない価値観とは何か?
② 自力本願でできる範囲・レベルと他力本願でないとやり切れない範囲・レベルの境界線に、本当に今の自分が到達しているのか?

を一度、振り返って考えてみてほしいと思います。

自分の中の「自力本願」「地力本願」の臨界点を意識化したら、「私は何でもできるよ」「私に何でも任せてください」「今の仕事は物足りません」というセリフはそんな簡単に口にはできないハズなのですがね、、、(^^;)

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