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スティーブ・ジョブズ(31)アップル社再建の妙薬は、費用を削減することではない。現在の苦境から抜け出す斬新な方法を編み出すことだ。

名言・格言
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■ コストカットは単なる延命措置。企業の寿命を延ばすためには?

The cure for Apple is not cost-cutting. The cure for Apple is to innovate its way out of its current predicament.

アップル社再建の妙薬は、費用を削減することではない。現在の苦境から抜け出す斬新な方法を編み出すことだ。

(米国の実業家、アップル創業者 / 1955~2011)
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私は、企業再建において、コストカットは大切な事だと考えています。それは、短期的に資金繰りに奔走する経営陣に一息入れさせて、真の競争力とは何か、企業存続に向けた、腰の入ったミッションとは何か、を考える時間を経営陣に与えることができるからです。

世の中には、コストカッターと称される企業再建請負人が数多存在していらっしゃいますが、そう呼ばれている人達の平均在籍年数はどれくらいなのでしょうかね。
(極一握りの超有名経営者は除く!)

目先の利益を追って、コストカットしても、それは持続可能性のある施策でない限り、有効期限というのがやがて訪れることになります。それまでに、顧客満足度向上からくるリピート客の増加や、イノベーティブな新製品の上市、新規事業の創設など、ビジネスモデルの再構築が行われないと、やがては、企業を閉じることになります。

コストカットは単なる延命装置に他なりません。延命中に、企業収益性の立て直し策を実行し、効果を出す必要があるのです。

数多くの企業再建事例を見てきた一人としては、大まかに次の3ポイントがあるのではと考えています。

(1)着手したコストカット策が実は中長期的にもコスト競争力をつけることに実は成功した本物の企業再建策だったケース
(2)会社の中に眠っている次の競争優位の源泉(知的資産、既存顧客とのリレーションシップ等)を掘り起こすことができたケース
(3)コストカットにより息をついて、従来の企業内にはなかったリソースを外に求めることで新規事業創設に成功したケース

そして、企業再建請負人の行動パターンも次の3つに分かれると思います。

(1)ケースバイケースで、再生対象企業にハンズオンで入り込んでから、上記の3つの内、どの選択肢で行くかを再発見する
(2)企業再生に入る前から分析・観察を行い。最初から3つの内のどれかを決め打ちで企業再建に挑む
(3)当初から、3つの内のどれかの専門家であるため、その人を任命した時点で打てる策が決まっている

再建方法と再生請負人の行動パターンの組み合わせで、3×3の9パターンの企業再生へ向かう道があります。ここでは、どれが最適かを問うのが本意ではありません。私が本当に言いたいのは、請負人自身が一番得意な方法、つまり、過去に実際に体験したかどうかは関係なくて、やり方を既に知っていて、一番成功する確率が高いと予測されるパターンを選べばいい、というシンプルなものです。

あれこれと知恵や情報がある人に限って、迷いが生じます。だって、企業再生を請け負う前に、駄目かどうか、一瞬でわかるじゃないですか。それくらいの直観力が働かないと、あるいは、ビジネスや経営を見た瞬間にどうすればいいか一目で分からないと、実行も覚束きません。

私は、プロジェクトを始める際には、最後の成功のゴールイメージを持ってから、プロジェクトを開始します。最終的に、当初のイメージ通りいかなかったとしても、成功イメージがあるとないとでは、実行力とかリーダシップに欠けることになり、そもそも成功など覚束きませんからね。(^^;)

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