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アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉(34)認知バイアスと認知的不協和

本レビュー
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■ 認知バイアスと認知的不協和

コンサルタントのつぶやき

使い続けたライフスタイルが支障をきたしても、
人はそれを変えようとはしない。
現実をねじ曲げてでも、
自分は正しいと思い込むのである。

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私たちは認知バイアスから逃れることはできません。認知バイアスにより、自分にとって都合の良い情報だけを取り入れて、それ以外は例外として処理してしまいます。また、自分にとって都合の良いように解釈をねじ曲げて、「これまでの考え方は正しかったのだ」と無理矢理納得しようとするのです。なぜそういう考え方になるのか? それは、その方が自分が楽になるから。

認知的不協和(cognitive dissonance)」(WiKiより)
人が自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された。人はこれを解消するために、自身の態度や行動を変更すると考えられている。
有名な例として、イソップ物語のキツネとすっぱい葡萄の逸話が知られる。

認知的不協和が発生した場合、事実を変えられないなら解釈の方を変える。だって世の中の断りは勝手に変えることはできないけど、自分の頭の中は自分で書き換えられるから。

こうした人間の悲しい性(さが)を逆手にとって、利用する人も現れます。
ある新興宗教の教祖が「半年後に世界が滅亡するような大惨事が来るであろう。祈りなさい、そして喜捨しなさい。そうすればあなただけは救われる!」と予言したとします。しかし、実際には何事も起きませんでした。普通であれば(この普通であるというのがむずかしいのですが)、「教祖の予言は外れた。いい加減なものだ」と、その信心を捨てるかもしれません。しかし、「教祖は絶対である。教祖は正しい」という認知バイアスが働いている信者たちの頭の中ではさかさまの論理が出来上がっています。

「教祖様の祈りのおかげで大惨事を防ぐことができ、この身の安全が保障された。やはり教祖様の力は絶対であり、この信心を捨てては自分の身を守ることはできない」

と考え、さらに信心を深め、自分の思い込みをより強固にしていくのです。

こうした大げさで笑えない例を出している間は誰しも、「自分だけはそんな嘘やごまかしに惑わされない」と考えます。しかし、私たちもこの信者たちと同じように、常日頃から認知バイアスで事実をねじ曲げて、世の中を自分の都合の良いように解釈しているのです。

心理的な葛藤を感じずに毎日過ごせていますか? 

何らかの「葛藤」を感じているということは、あなたの頭の中で「認知的不協和」が発生しているのです。その時、事実に合わせて自分の行動や考え方を変えていくか、それとも楽な道を選び、解釈のみを変えて安心という洞窟に逃げ込むか。それはあなた次第です!

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