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宮大工の育て方 小川三夫さんに聞く 2015年2月28日 日経新聞(夕刊)より

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■ 放り出し待つ 気づくまで

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「弟子には簡単に教えたらだめなんです」
「神社仏閣の建築・修復に携わる宮大工の小川三夫さん(67)は、古来の徒弟制度を踏襲し、住み込み方式で100人以上の弟子を育ててきた。ただし、小川さんは「育てた」のでなく、弟子が自力で育つ環境を用意しただけという。現代によくある懇切丁寧な指導では、自分で考えられないひ弱な人間ができてしまう。「教えずに放り出し、本人がはい上がっていくようにしなくてはだめだ」と説く。」
「弟子には簡単に教えたらだめなんです。教えたら何かできなかった時、『教わってないからできません』というふうになってしまう。教わらないで自分で苦労して考えてやった子は、その限界を乗り越えられる。放っておいて気づくまで待つということをしていかなくちゃ、人なんか育っていかないんじゃないですかね」
木も人も、ふぞろいでないと強くならない
長年の宮大工の経験から、木も人も、ふぞろいでないといけない、と考えている。

「木を上から下にひく鋸(のこぎり)が、昔はなかったんです。だから、みんな縦に木を割っている。木は生まれたままにしか割れませんから、どれといって同じものはないんですよ。そんなふうに、ふぞろいの方がいいのです。同じものが集まったら、ろくなことがない。自分たちはこれを『木が総持(そうも)ちで塔を支えている』と言うんです。一本一本が強みを生かして支え合っている。それだから強いんですよ」
「製材機なら木の繊維を切ってしまいます。けれども縦に割っていると、繊維が切られず、自然のまま通っているから強い。古代建築は自然をうまく生かしきっているから長く耐えられるんです」

「人間も一つの組織を支えていくには、いろんな人を適材適所で使っていかなくちゃだめだ。同じ人ばかりが集まったら何にも気づかないし、力が出ないですよね」
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「人を育てるのではなく、育つ環境を用意する」
「チームにはいろんな奴がいてよくて、適材適所でチーム力を最大化する」
立派な経営学・組織学を学ばせていただきました。
いやあ、えらい学者さんが言うことと同じことを、やはり立派な先達はおっしゃるものですね。
コンサルティングファームには、「俺自慢」の人が集まってくるわけで、いくら上の人がこういう風に成長してもらいたいと考えていても、当人がそのように唯唯諾諾と、上司の意に染まることは、事業会社に比べてあまりないわけで、そういう「とがった(悪くいうと偏っている)人材」をどうやって組み立てて、クライアントにバリューが出せるか、それがプロジェクトマネージャーの腕だったりするわけです。
「ダイバーシティ」がある組織は、統率のとれた組織とは違って、組織内コミュニケーションでは、ごつごつとぶつかり合って、一見非効率かもしれませんが、いいアウトプットを出すためには、誰もが金太郎飴みたいな組織より、よっぽと高いクオリティのものを出すことができますね。
私ですか?
自慢じゃないですが、「とがっていること」は人後に落ちないですね。ですけど「バリュー」を出せているかについては。。。
それは、クライアントに聞いてみてください、としか言えないです。(^^;)

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