■ あなたの目に映るものは本当に真実なのでしょうか?
Men willingly believe what they wish.
人は喜んで自己の望むものを信じるものだ。
(共和政ローマ期の政治家、軍人/ B.C.100~B.C.44)
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意識していないと、人は自分の見たいものしか目に入らない傾向が強いようです。自分にとって都合が良い方向にしか物事を理解できない頑迷な人も同じ。自己愛が強い人は、自分にとっての名誉なことかそうでないか世の中を見ることができないし、蓄財やお金にしか関心がない人は、その物事が自分にとっての金銭的な損か得かにしか興味がなかったり。
自己の成長や努力するためのエネルギーを生み出すために、内面に潜むどろどろした渇望や欲がどれくらい、どの程度のもの、どういう正体のものかを知ることは、それはそれで重要ですが、この世の中で自分がそうした欲や希望を満たすために十分に適切・適時の行動ができるようになるには、内面にばかり捉われるのではなく、この世で自分自身が置かれている立場とか、社会にどのような点で貢献することができるのか、またはどの面で必要とされているのかを俯瞰的に眺めることも必要かもしれません。
絶えず、自分の目に映るものと、自分の脳が受け入れているもののギャップを意識してみるといいと思います。受け入れざるを得ない事情をそれ自体があたかも発生・存在することは信じられないとして、事実ではないと受け入れないまま過ごすと、大きなしっぺ返しを食らうことになりかねません。
自分の目に映るものが正しい像を結んでいるか。いちいち疑ってかかるのも疲れる事に間違いないでしょうが、その用心をしておいて損はないと思います。
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