■ あなたが間違っているときに味方をしてくれる友人の存在について
The proper office of a friend is to side with you when you are in the wrong. Nearly anybody will side with you when you are in the right.
正しい友人というものは、あなたが間違っているときに味方してくれる者のこと。正しいときには誰だって味方をしてくれるのだから。
(米国の作家、小説家 / 1835~1910)
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この言は、「味方」「友人」という言葉に2つの解釈が成り立ちます。
ひとつは、あなたがどんな逆境にあっても、世の中の全員から間違っていると指摘されたとしても、最後まであなたを支持してくれる寛大な心の持ち主で、最後まで頼りになる真の友人を持とう、という解釈。
ふたつめは、「味方」をしてくれるというのは、ちょっとやそっとのミスや失敗などを犯したからといってあなたを放り出すことなく、最後まで間違いを指摘して、我が事のように、あなたの課題を一緒に背負ってくれる義に厚い人を友人に持とう、という解釈。
私はふたつめの方の解釈の方を好みます。結構年を取ってくると、正面切って、私の言動を注意してくれる人が徐々に少なくなってきていることに気付かされます。自分が間違ったことをしでかしたときでも、最後まで味方でいてくれて、自分の行動を矯正しようと助言や手助けをしてくれる人のありがたみが本当に心に染み入ることが最近増えたからです。
この「友人」というのを、広義で捉え、「部下」「上司」「クライアント」にも置き換えてみましょう。私は誠心誠意を込めて、クライアントにも、ダメなものはダメといいますし、クライアントの耳に痛いことも直言し、契約解除の憂き目に会ってもいいという覚悟で真剣にコンサルテーションを実施します。短期的には契約解除になり、経済的には不利かもしれませんが、自分の見識が間違っていなかったことが証明されれば、すぐに契約復帰もあり得ます。長期的には、自分にとっても相手(クライアント)にとってもプラスになると固く信じています。
もっと意地悪く言うと、あなたの直言に耳を傾けてくれず、契約解除をしてくるクライアントは、あなたの友人(=最重要顧客)になる資格がそもそもないのです。そんなつまらないクライアントの機嫌を取って、あなたにとって貴重な時間をそんなつまらないプロジェクトに費やすほど、人生は短くはありません。
間違った時でも友人でいてくれる人を大事にする。それと同じくらい、相手が間違った時にあなたが諫言をしてもちゃんと聞いてくれる友人を大事にすることも大変重要なことです。
マーク・トウェインの本当に言いたかったことを、広義に捉えて、自分の仕事スタイルに取り込んでいます。名言格言の使い方にそういうのがあってもいいじゃありませんか。(^^;)
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