■ 逆説的にチームワークが苦手な日本人
このシリーズは、現在、東レ経営研究所特別顧問:佐々木常夫さんの16万部を超える「課長本」の決定版の1冊から、私が感銘を受けた言葉をご紹介(時には、私のつまらないコメント付きで)するものです。
佐々木さんのご紹介:オフィシャルサイト
課長になったばかりのときは、部下が自分が思うように動いてくれずにイライラするかもしれません。そういう場合には、部下を責める前に自分自身のコミュニケーションの取り方を振り返った方がよいかもしれません。
一般常識的には、日本人は欧米人に比べて、チームワークで仕事をするものだ、と考えられていると思います。しかし、佐々木さんの目には、日本人の方がチームワークが苦手であると映っているとのこと。それゆえに、日本人の生産性まで低いのだと断言されています。その理由とは?
① 会社の仕事は、自分一人でやる「業務処理」とチームでやる「情報処理」に大別される
② 平均して、「業務処理」と「情報処理」の比率は4:6であり、チームでやる仕事の方が多い
③ チームで仕事するときには、
・「何のために」(Why)-業務目的
・「いつまでに」(When)-納期
・「どの程度まで」(Quality)-作業品質
・「誰と誰がするか」(Who)-責任者
ということをしっかりと決めずにチーム仕事を始めてしまう
ほとんどの日本人が、学校や会社や家庭で、あまりコミュニケーションの仕方自体を学習する機会がないままのことが多いとのこと。「あうんの呼吸」「以心伝心」「暗黙知」という感じで仕事を始めてしまって、大きなミスや進捗遅れが発生させてしまいます。
■ チームワークが得意な日本人になるために
佐々木さんによりますと、こうしたチームワーク仕事をこなすために、コミュニケーション力を磨きなさいと示唆されています。具体的には、
① 何事も言葉でしっかり伝え、かつ相手の話をしっかりと聞く努力をする
(「まあ、わかってくれるだろう」は禁止!!!)
② 上司は、仕事の指示を明確な言葉または文書で伝達することを徹底する
・自分の考え方
・プロジェクトの方向性
・必要なデータ
③ 部下というものは、上司や上司のやり方に不満を持っていても、それを口にしないものだということに気づく
(→ただひたすらに、部下の言葉や動作に表れる不満への感度を上げるべし)
本書より佐々木さんからの言葉で締めたいと思います。
黙って仕事をするのではなく、仕事の前に明確な言葉で確認し、相手の意見を聞く。そして、ある程度業務が進んだところでその仕事を確認する。要所要所で念入りにコミュニケーションをとる手間をかけることで、ロスは大幅に減るのです。
自分が誰かの上司になってしまうと、それまで部下だった自分が感じた不平不満を忘れてしまい、たちまち上司風を吹かせてしまう人が多いこと多いこと。えっ、私ですか? 仕事上は必要に迫られて若手に指示出しをしますが、自分のことを誰かの上司だと思ったことはありませんね。数多くいるプレイヤーの中で、あくまで一人のプレイヤーとして仕事をしているつもりです。つまり、ベンチで見守る監督ではなく、ピッチに立っているキャプテンだと自認しています。なかなかメンバの信頼を得られずに(縦パスが通らなくて)苦労している主将ですが。。。(^^;)
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