■ 感情には隠された目的がある!
悲しいから涙を流すのではない。
相手を責め、同情や注目を引くために泣いているのだ。
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アドラーは、「すべての行動には(本人にも無自覚な)目的がある」と言いました。これをアドラー心理学では「目的論」と呼びます。
そして、
「感情が人を突き動かす」のではなく、
「人は目的のために感情を使用する」と言いました。
これを「使用の心理学」といいます。
人が涙を流すとき、そこには目的があります。
ただ悲しみを表現するだけの時もあるでしょう。
しかし、ある時には、涙により同情を集めたり、注目を集めようという意図が込められていることもあるかもしれません。
また、時には涙を流すことで、相手や周囲の人間に、「私をこんなにも泣かせるなんて、あなたはひどい人だ」と、抗議や復讐の念の込めているのかもしれません。
アドラーが戒めるのは、ただ涙を流す、などといった感情の発露自体ではありません。そうした一連の勘定を現す行為・情動は、無自覚の中で行われることが多いので、本人でさえも意識していないことがある、ということに気を付けましょう、ということなのです。
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