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アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉(27)

本レビュー
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■ 人間は「無意識」に支配されることはない。全ての言動は「意識」の結果である

コンサルタントのつぶやき

意識と無意識、理性と感情が葛藤する、
というのは嘘である。
「わかっているけどできません」とは、
単に「やりたくない」だけなのだ。

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本書の解説部分では、フロイト心理学とアドラー心理学の違いからこの件を説明しています。フロイトを中心とする従来の心理学では「意識」と「無意識」を明確に区別しました。フロイトの「精神分析学」では、無意識とは心の中の意識が無い領域のこと。ちょっと科学的には反証可能ではないとして否定する人もいます。フロイトは、意識と無意識が矛盾し葛藤すること、または無意識領域にある種の抑圧がかかって様々な神経症的症状が現れると考えます。

しかし、アドラーは、フロイトの考えを否定し、意識と無意識は矛盾しているように見える場合でさえも、同じ一つの目的に向かって統一的に相互に補うように働いていると主張します。

たとえるなら、アクセルとブレーキのような関係です。一見、矛盾するように見えますが、ひとつの自動車として同じ目的地に到達するために、どちらも必要な働きとして助け合って作用するのと同じです。アドラーはこれを分割できない統一体という意味で「全体論」と呼びました。

あなたの頭の中の思考は、「理性」部分と「感情」部分が明確に区別されて、それぞれが勝手にあなたの言行に作用するのではなく、全体としてあなたの行動に影響を及ぼすのです。いや、「影響を及ぼす」という表現は、まだどこか他人任せというか、あなたに指示を与える第三者的な理性的な存在が脳内に存在しているかのように感じさせるので適切ではないかもしれません。

アドラーは全て「意識」のなせる業、自分のあずかり知らぬところで「無意識」が勝手に自分の言動を縛ることはない、という主張をしているのです。全てはあなたの「意思」の問題。やろうとするか、やらないとするか。たったそれだけ。いつでも、どこでもアドラー心理学は己自身に厳しい言葉を投げかけます。

主体的に生きること。意識があなたの全ての行動を決めること。第三者の教えや諭(さと)しは、全てあなたの意識がそれを受け取って判断した結果、あなたの行動を左右するのです。あなたの人生はあなた自身が決めているのです。

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