イチロー(12)自分が全く予想しない球が来たときにどう対応するか。それが大事です。

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■ 難しい球の打ち返し方は人それぞれ

自分が全く予想しない球が
来たときにどう対応するか。
それが大事です。
試合では打ちたい球は来ない。
好きな球を待っていたのでは
終わってしまいます。

(プロ野球選手、シアトル・マリナーズ会長付特別補佐 / 1973~)
——————–

古いお話で恐縮ですが、元巨人軍の王貞治氏がTV番組で、「自分(王さん)は好球必打で、自分が打ちたいコースを狙って、そのコースに球が来るまで待ってからバットを振っていたが、長嶋さんは来る球全てが好球で、どんなコースに手を出しても安打にすることができた。自分には真似することができない」とおっしゃって、嘆いていました。

世界の王をして真似ができないと言わしめた長嶋さんもすごいのですが、ご自身が素晴らしい金字塔を打ち立てたにもかかわらず、謙虚にも身近にいらっしゃったカリスマに変わらぬ尊敬の念を抱いていた、というお話でもあるので、これは私のお気に入りのお話のひとつにしています。

さて、冒頭の「全く予期しない球が来たときにどう対応するか」ですが、イチローは柔軟に球に合わせに行く方で、どちらかというと長嶋さんタイプではないかと推察します。

 

■ コンサルタントの難しい質問への返し方

では、コンサルタントとして、クライアントから返しにくい質問が飛んで来たら、どう対応したらいいのでしょうか?

私は、身近にいる若手のコンサルタント達には、「ABC理論」といって、私の回答の仕方を何度も説明しています。クライアントから「この問題の解答はAかBか?」と尋ねられたときや、「Aをやってください、そして(ほぼ)同時にBもやってください」と依頼されたときに、どういう返しをしているかで、コンサルタントの値打ちが分かるというものです。

私のやり方は、大抵の場合、クライアントから「AかB」や「AまたはB」と尋ねられたり、依頼されたりしたときは、ほとんどの場合、「C」という球で打ち返すようにしています。

なぜなら、クライアントはほとんどの場合、「フレームワーク問題」を抱えているからです。

そもそも、クライアントは社内リソースで解決できない問題を発見したり、抱えたりしている場合に、それなりの大金を積んで社外のコンサルタントの知恵を頼るものです。ということは、それまでの考え方のフレームワークにこそ問題があるから、既存の問題が解けないのだという仮説を立てることができます。

つまり、そういうクライアントから発せられる質問やお願いそれ自体が正しく問題を捉え、解決策を導くための正しい「問い」になっているかどうかから、コンサルタントは気配りをして回答を用意しなければならないからです。

そして大抵の場合、クライアントは「フレームワーク問題」のドグマにやられていて、こちらが質問のフレームワーク自体を「デ・コンストラクション(脱構築):ジャック・デリダ風味」してあげる必要があるわけです。

そこで「ABC理論」。クライアントが「AかBか?」と尋ねてきたら、「C」と答え、「AとBと同時にやって」とお願いしてきたら、「C」をやりますと腕まくりしながら回答することにしています。そして、大抵の場合、クライアントは「C」という私の回答にご満足して頂けます。

これを、オウム返しに「Aをやって」と言われて「A」をやってみたり、「Bって何?」と尋ねられて、とうとうと「B」の説明をしてみたりしても、必ずクライアントからの真の満足が得られるとは限らないのです。

まず、クライアントからの質問や依頼が出てくる真の原因や背景を気にしてみてください。そうすると、クライアントが欲しいと思う答えを返せる確率が飛躍的に伸びるはずです。

注)上記で「回答」と「解答」は微妙に使い分けています。

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小林 友昭
小林 友昭
現役の経営コンサルタントです。経営管理の仕組み構築や経営戦略の立案、BIシステムを中心としたIT導入まで手掛けております。
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