■ 現状に満足すると向上しない。現状に不満を持つと心の安定を保てない
成績は出ているから今の自分でいいんだ、
という評価を自分でしてしまっていたら、
今の自分はない。
(プロ野球選手、シアトル・マリナーズ会長付特別補佐 / 1973~)
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イチローの発言は、深い意味があり、通り一遍の解釈だけすれば、どこにでもある“ちょっとありがたいスーパースターの言葉”に過ぎなくなります。
この言葉は、
「現状に満足したら、成長は止まる」
「現状に甘んじることなく、常に高い目標を設定して日々努力することで、人生とはより大きな成果が手に入るものなのだ」
という、“がんばれ!”という発破をかける言葉と解釈することができます。
しかし同時に、こういう解釈をすることも可能ではないでしょうか?
「自分で自分を評価すると独りよがりな結論になりがち」
「もっと客観的に自分を見つめて、足りないところを探すようにする」
「他者からの期待や評価ポイントが何かを常に意識する」
という、自分を見つめ直し、あるべき方向を常に軌道修正できる柔軟性も必要かもしれません。
偉人の言葉とは含蓄があり、様々な教訓や味わいがあります。
また、単なる言葉の解釈以上に、それを受け止める精神状態や心持ちの話もあります。
急いて急いて、もっともっと、現状に満足せず、次へ、前へ、と自分を急き立てていたら、スキルや知識の面では成長はするけど、メンタルはどうなのでしょうか? 安心安全、泰然自若とした、器の大きい人間になれるでしょうか?
それは、心栄え、気の持ちよう、周囲からの情報や周りの人間の言動の受け止め方の問題にまで波及させて、考えるヒントにはならないでしょうか?
コップの中の半分の水。
これを「不足している」と見るか、「半分も充足されている」と見るか?
現在の成績はこれくらい。それを自然に受け止めて、自然体でなすがまま、思うがままに行動しても、周りに迷惑をかけることなく、誰からも受け入れられ、自分も自然と高められて、無我の境地に達することができる。
そういうことも、イチローは暗に言っているんじゃないかな~と、この言葉を受け止めています。(^^)
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