作業効率化とは、無駄なことを考えないこと
思考に気をつけなさい、
それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、
それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、
それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、
それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、
マザー・テレサ(カトリック教会の聖人、「神の愛の宣教者会」の創立者 / 1910~1997)
それはいつか運命になるから。
日々の習慣の影響は相当に大きいものといえます。あたなが、毎日習慣的に接する人との会話、通常業務で触れる情報、定常的な作業に必要なインプット情報と、過剰に効率性を求められる定型的なルーチンワークの連続。
生身の人間の作業において、生産性を上げるには、アウトプットの質量を増やす方法もありますが、もっと確実なのは、インプットをアウトプットに転換する作業ロスを最小化すること。そのためには、作業の標準化、繰り返しによる習熟度の向上が求められます。
標準化、習熟度向上の意味するところは、無駄な思考エネルギーを最小にすること。要は無駄なことを考えないで済むようにすることです。口だけ動かしていないで、手を動かせって、あれです。
インプットされる情報が硬直化するリスクとは
ネット万能の現代において、次のような言葉で警鐘が鳴らされていることはご存じでしょうか。特に、選挙イヤーである2020年に、またぞろ、注目度が高まっているのではと思います。
- サイバーカスケード
- フィルターバブル
- エコーチェンバー
ネットといえば「サイバーカスケード」「フィルターバブル」「エコーチェンバー」といった言葉で語られる世界がある。
小さな流れが階段状の滝(カスケード)をくだっていくうち大きな流れになるように似たものどうしが議論すれば極端な意見になっていく。
フィルター(ろ過器)で情報が遮断されて、バブル(泡)に包まれたように自分の見たい情報しか見えなくなる。
エコーチェンバー(反響室)に入ると自分の声がはね返って大きく聞こえるように、自らの意見を補強する意見ばかりで確信が高まっていく。
2020/1/27|日本経済新聞|朝刊|中庸の世論どう作る ネット政治の課題克服を 論説フェロー 芹川 洋一
狭い情報世界の中で、同質的・均質的な情報にだけ触れていると、自己強化ループに陥り、一つの思いがだんだん強くなり、確信がやがては妄信につながるリスクを常に孕んでいることを忘れてはいけません。
毎日の習慣があなたの人格形成に影響します
上記で極論を2つ紹介させていただきました。
- 作業効率を上げるために、あえて考えることを忘れること
- 同質的な情報環境に没頭し、自己強化ループに陥ること
そのいずれに偏っても、いい結果は得られないと思います。ここでいういい結果とは、仕事上で高い成果・業績を上げることとか、プライベートで良好な人間関係を築くこと、自分の中での成長や学習などの達成感を得ることなどです。
翻って、マザー・テレサの言葉を噛み締めてみると、
- 自分が発した言葉や実践した行動は、確実にじわじわと自己強化ループに影響する
- 自己強化ループで強化すべき行動や習慣は、賢明なものを選択しておかないと後で痛い目を見る
という重要ポイントを教えてくれているものと思います。
さあ、あなたの自己強化ループには何が入っていますか? 今日が点検するのに最適な日です。
コメント