■ 責任を果たす一番いい方法は、行動を示すこと
The best way to avoid responsibility is to say, “I’ve got responsibilities.”
責任を回避するいちばん良い方法は、「責任は果たしている」と言うことである。
(米国の作家『かもめのジョナサン』著者 / 1936~)
——————–
これは、回避すべき責任の種類にもよると思います。
実施責任がある場合と、結果責任がある場合。
担当者として、任された仕事を決められた納期と品質でやり遂げる責任が実施責任。
管理者として、部下の仕事の出来栄えに対する品質担保責任を負うのが結果責任。
実施責任は、一義的には自分の力量で何とか始末を付けなければならない性格のものですが、自分の力量というのが曲者。例えば、自分固有の人脈を活用して、課題解決できる人を見つけ出して、代わりにやってもらうのも実施責任の範疇に入るものと解しています。つまり、任された以上、責任感を持って「やり遂げる力」で評価される類の仕事に対する責任です。
結果責任は、その過程(プロセス)において、自分自身という個人の枠を超えて仕事が分担されることが通常ですが、そういう仕事上の課題そのものの始末というより、そういう仕事をやりきる体制構築や環境整備、求められるQCDといった条件設定にコミットするものです。
実施責任は「意思」「やり遂げる力」の問題ですが、結果責任は「見通す力」の問題です。
必ずしも、若いうちに実施責任をいくつか経験して腕を上げたからといって、ベテランになると自然に結果責任を全うする力が身に付くという簡単なものではありません。おそらく、別種の能力でしょう。
冒頭の「責任は果たしている」。この言葉で言い逃れできる責任は、実施責任の範囲で、しかもその責任留保範囲は、
クライアント → 管理者 → 担当者
という流れで仕事の依頼があったなら、管理者→担当者間の実施責任に過ぎません。残念ながら、クライアント→管理者間の結果責任においては、言い逃れできる余地はありません。
えっ、私ですか? 結果責任を果たすべき立場ですが、優秀な部下やメンバのおかげで、今の所は、責任回避をせざる場面に陥ったことがありません。優秀な部下やメンバ様々です。(^^;)
コメント