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(サッカー人として)三浦知良 33年目も毎日が未知 2018年2月2日 日本経済新聞朝刊より

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■ ベテランの調整は果たして年々難しくなるものなのか?

コンサルタントのつぶやき

「朝から晩までトレーニングしかない自主トレやキャンプのこの時期は、幸せでもある。グアムだと車にも乗らず外食もせず、1ヶ所で練習も生活も完結、体調も目に見えて上向く。
とはいっても、そうしてみっちり仕上げてチームへ合流してみて、少し裏切られるときもある。20年前なら自主トレを経ると「よく走れるな」と実感できたのが、「こんな感じか」としか成果を感じられないときも。やればやるだけ身になる年齢かというと、そう言い切れない難しさ、ズレ。」

スポーツ選手はよく“心技体”と言います。若手の時は体力も十分で技術がまだまだ未熟。徐々に技が磨かれていくと、それに反比例するように体力が落ちていく。「心」は年齢や経験とはあまり関係なく、その人の心がけ次第の所があると思います。

さて、上記のカズの言葉。肉体年齢的に、鍛えれば鍛えるほど強靭になるという限界を既に超えていることを自覚していることは明らかです。それを前提に、現役としての戦い方を模索し、そのための基礎作りをどうやるかにすでに意識が移っています。

実は、スポーツ選手と同じように、こちらは頭脳派の領域ですが、コンサルタントにも年齢によるピーク理論が存在します。現場でプロジェクトマネージャーとして頑張れるのは40代まで。せいぜい、どんなに頑張っても50歳ちょっとオーバーでゲームオーバー的な。

若い時は体力に任せてどんどん資料を作成して、クライアントに体当たりしていけましたが、年を経るとともに体力も落ち、知恵を働かせて、楽に仕事をすることを覚えないと、次から次とやってくるタスクをこなせない日々。そこは、スポーツ選手の体力と技術の関係に似ていると思います。

カズと同じように、自分のコンディションを知ることが大事。自然年齢で線引きするのは難しく(カズだって50代で現役Jリーガーなのだから)、スポーツ選手もコンサルタントも自分自身のコンディションが若手なのかベテランなのか、体力か技が、どちらをどのように調整すべきかを知ることが大事なのだと思います。

 

■ 初心忘るべからず!

「 分からないことばかり。
だって51歳は初めてだものね。これだけ現役として生きてきてもプロ33年目はまだ振り出しからというか、どれだけ経験があろうがまだまだ“経験不足”です。」

まさに、

初心忘るべからず

だって、誰だって今年の年齢は、その人にとって初めての経験なのだから。いつも自分のコンディションを良く分析し、常に最高のパフォーマンスを出せる状態を維持する。アウトプットレベルは維持か向上を、それを生み出すコンディションは悪くならないように維持するのだけれど、身体や環境の変化が常にあるので、去年、昨日と同じことが今年、明日も通用するかどうかは誰にも分からないのです。

出たとこ勝負で、毎日が鍛錬というか、微調整の繰り返し。私だって、毎日、体調や知力の調整を怠りません。このブログ連載を続けているのも、自分自身の現役コンサルタントとしてのコンディション作りの一環なのですから。

「ウォーミングアップを単なる練習前の準備運動と考える人もいるけど、そうじゃない。その運動をどうすれば自分の体に良いか、試合につながるか、先を見据えた意味を踏まえながらやるものなんだ。」

惰性や過去からの延長で、今日の鍛錬メニューを決めるのではないのです。明日のコンディション作りのために、今日やるべきことを決めていくのです。未だに、新しい課題解決のための知恵の引き出しを増やすために、そしてどんな引き出しを増やすのがいいのか、この2つをお題に毎日、デスクにひたすら向かって仕事をしています。

 

■ 成功体験は新しい工夫をするための材料に過ぎない!

「51年目の僕に「これだけやれば大丈夫」という後ろ盾はない。過去も成功体験もあてにはできない。毎日が未知。ならば毎日、考えたい。ウォームアップの一歩に、寝る時刻の15分差に、自分を高めるための細部に、こだわる。」

何度かこのブログでもご紹介しているのですが、私は、かれこれ23年間、自分の行動記録を15分刻みで、起床時間や就寝時間、排泄の回数、お天気、毎日の気分等を克明に手帳に記録しています。

それは、過去を振り返り、必要に応じて組み替えて、明日の来週の予定を組むために活用します。今、依頼のあった仕事をどれくらいの時間と品質で仕上げることができるのか、瞬時にイメージ化して、即答できるように勘を磨くためです。

毎日の自分のコンディションの些細な変化にも気遣う。それが、最高のパフォーマンスを出し続ける第一歩なのだと、カズの言葉を目にして再認識しました。(^^)

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