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スティーブ・ジョブズ(28)残りの人生も砂糖水を売ることに費やしたいか、それとも世界を変えるチャンスが欲しいか?

名言・格言
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■ 固定費の罠を回避してビジネスチャンスをものにするためには

Do you want to spend the rest of your life selling sugared water, or do you want a chance to change the world?

残りの人生も砂糖水を売ることに費やしたいか、それとも世界を変えるチャンスが欲しいか?

(米国の実業家、アップル創業者 / 1955~2011)
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この名言は、経営が傾いた本巣のアップルの取締役に12年ぶりに返り咲いた際、当時ペプシコーラの社長を務めていたジョン・スカリー氏(72)を経営陣に迎えようとして、砂糖水云々の口説き文句を用いて、ジョブズ氏よりも16才も年上の名経営者を18か月の交渉の末、口説き落とした時の名言として後世に残ったものです。

チャレンジ精神をもって新しいことに意欲的に挑もう、というバイタリティとパッション溢れる名言として世に広まっています。そこで、私も、そうだ! ジョブズの用にチャレンジ精神をもって、、、とやると、つまらない名言紹介になってしまうことを知っています。

そこで、斜め下からこの名言を切ってみたいと思います。

世の中、私を含めて、扶養家族と住宅ローンに追われて、夢はあるけど、そんなにリスクを負うことはできない、とお考えのビジネスパーソンは多いと思います。守るべき人やモノがある人にも、世の中全ての人に、リスクテイクをして、チャレンジせよ。そうしない人は二流の人だ、みたいな言説はちょっと頂けません。

これは、ジョブズの冒頭の名言をけなす意味ではなく、こういう名言を持ち出して、やたら周囲の人を無責任に煽る人に対する批判です。

ファイナンスの世界では、ハイリスクにはハイリターン、ローリスクにはローリターンがつきものであることが知られています。リスクとリターンが見合わないケースは、そもそも長続きしないビジネスモデルか、脱法行為か、著しく公序良俗に違反する行いかのいずれかです。

それも認識しつつ、私は、ローリスクでミドルリターンを、いつかはという確率で狙ってみることをお勧めしています。先程も自らが置かれている立場を、扶養家族と住宅ローンに追われていると表現しましたが、自分の夢だけを追って、家族の生活を台無しにすることは私にはできません。それでも、何か成し遂げたいとも考えています。生活の安定とビックピクチャーは両立しないのでしょうか?

ここに、管理会計の世界でのロジックを持ち込みます。新たなビジネスチャンスに挑むにあたり、生活の安定を維持したままチャレンジすることを可能にする、ということはどういうことか、を真剣に考える必要があります。

それは、徹底して変動費型ビジネスモデルを追求することです。新しい事業を起こすにあたって、リスクとは、顧客が付かないことでしょうか? いいえ、ここに断言します。顧客が付かずに、先行投資していた固定費が回収されずに損失を出すことなのです。つまり、リスクを負わずに夢を追う、ために必要なのは、絶対に固定費を回収せねばならない状況に自分を追い込まないことなのです。

私は、経営管理・事業企画の場面でよく、「固定費の罠」という言葉を使います。

回収せねばならない固定費をしょい込むと、経営者(意思決定者)は、その経営判断を鈍らせる・謝らせる可能性を高くします。

本当は、新しい事業を起こして、新しい夢を実現したいのに、固定費を回収せねばならないので、当初の事業立ち上げの趣旨を曲げて、固定費回収に容易なように事業モデルを変革させてしまう、そもそも固定費回収できる事業戦略を最初から選んでしまう、事業運営の途中で理想を捨てて、固定費回収のための目先の運用効率化だけに目が行ってしまう、という場面での忠告をすることが本当に多いように思えます。

直ぐにピボットして立ち位置を変えられる、戦略転換が容易な変動費型ビジネスモデルをお勧めします。または、多額の先行投資(多額の固定費回収を必要とするもの)をできるだけ分割投資できないか、投資スケジュールの途中途中での振り返りポイントを作って、いわゆる「リアルオプション」的な期待値管理で、ハードルレートを常にウォッチする。

そういう小心者のビジネスモデルを一番に推奨しています。
皆さんもご参考ください。

えぅ、具体的な計数管理の手法が知りたいって?
そういう場合は、私の連絡先までご相談ください。最初は無料でご相談をお伺いします。なんて、セールストークじゃん。

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