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■ 「生産性分析」といったって、何の生産性を測るべきか知っていますか?

管理会計(基礎編)

今回から、「生産性分析」なるものの指標の考え方、財務分析における視座について説明していきたいと思います。いきなり実際の財務諸表の数字をこねくり回す前に、少々理屈っぽい解説にお付き合い頂きます。なぜならば、昨今の「貸借対照表」の建て付けが一昔前とすっかり変わってしまい、従来の教科書どおりの「生産性分析」は不可能になっているからです。

それでは、筆者お得意の「そもそも」論から手始めに、「生産性分析」を語っていきたいと思います。そもそも(ほら始まった)、「生産性分析」は、「何」についての「どの様な」ものを「生産性」として評価したらよいものなのでしょうか。

下記チャートをご覧ください。

財務分析(入門編)_ビジネスにおける業績評価の基本的考え方

ビジネス上は、事業、工場、とある生産設備、はたまた誰かの仕事の「生産性」を話題に挙げますが、まず「生産性」についての定義を考える必要があります。ビジネスでは、ある初期の目的を達成するために、経営リソースを投入し、目的達成のためのお仕事をして、結果として何らかの成果(果実)を手に入れます。

INPUT → Process → OUTPUT

これがビジネスの基本です。

「生産性」とは、INPUTをどれだけ効率よくOUTPUTに結び付けられたかの、「変換効率」のことを言います。数値で表す際には、

① 絶対値としての「成果」
② INPUTをOUTPUTに「変換」した割合

のいずれかで表現されます。

①は、「成果値評価(絶対値評価)」、②は、「変換率評価(コンバージョン率評価)」とも呼ばれます。そして、②については、「変換率」「効率」を「投入量」が何倍になったかを示す場合と、「結果」がどれだけの変化率で得られたかを示すかで、割り算の表現方法が2種類用意されています。都合、3つの数値での表現方法が「生産性」を示す指標にはあるということになります。

5つの選択 卓越した生産性を実現する

■ 「生産性分析」- 変換率で評価対象の「生産効率」を測定する方法

「生産性分析」が示す「生産性」は、アウトプットの絶対量を測る場合と、インプットからアウトプットの変換効率を測る場合があることを前章で説明しました。ある生産設備がどれくらいの生産能力を持っているのか、ある職務に就いている担当者の作業能力でどれくらいの仕事量をこなすことができるのか、などを知りたい場合は絶対値で「生産性」を評価します。一方、経営資源投入量とアウトプットのバランスを見たい場合、「生産性分析」とは、別段の断り書きが無ければ、大抵は「投下される経営資源の一単位当たりの産出効率」を意味しますので、評価対象の産出量と投入量の比率(割り算)で表現することになります。

財務分析(入門編)_生産性分析の考え方

経営資源の投入量も、様々なものが評価対象になります。とある経営活動に投入された労働量(人数、保有工数/時間)、利用できる設備の専有面積など、必ずしも「お金」で計量されるものだけとは限りません。例えば、流通小売業でよく使われる「生産性指標」には、「店舗面積当たりの売上高(もしくは粗利)」というものがあります。店舗面積というのは、小売業を営む上で、限られた経営資源です。その貴重な経営資源がどれくらいのアウトプット(売上や粗利)を上げているのか、その経営資源の投入量(専有面積で表現)の1単位当たりの業績を売上や利益で評価するのです。そして、棚ごと、フロアごと、ブランドごとの面積当たりの売上・利益を計算して、店舗全体が最大限の売上・利益を生み出せるように、販売員の配置、棚割、仕入商品の構成、お客の動線を操作していきます。経営指標は、使ってなんぼですから。「生産性指標」も、何らかの経営判断に資するものでないと、計算するだけでは「骨折り損のくたびれ儲け」になるだけですから。

サービス産業生産性向上入門―実例でよくわかる!

■ 「生産性分析」- 財務諸表分析で使うための準備とは

経営資源とは、「ヒト」「モノ」「カネ」(たまにそれプラス「情報」)と言われています。したがって、「人員ひとりあたり」「生産設備(生産能力)単位当たり」「投入資金の1円単位あたり」の「生産性」を効率指標で見ていくことになります。

下記チャートをご覧ください。ここでは経営資源を「カネ」→「ヒト」「モノ」の3要素で表わしています。

財務分析(入門編)_ヒト・モノ・カネの生産性分析

経営資源にも入手と投入の順番というものがありまして、まず「いの一番」に「カネ」が調達されて、「ヒト」と「モノ」に投資されます。「ヒト」への投資は、「雇用・教育」としてとらえられ、「モノ」への投資はズバリ「設備投資」としてとらえられます。「ヒト」の生産性は「労働生産性」、「モノ」の生産性は「資本生産性」と呼ばれます。従来のものづくりは「ヒト」の手による加工が中心だった時代の名残から、そして高度経済成長期には労働力そのものが貴重な経営資源だったことから、「労働生産性」を上げるために工具・機械・設備を充実させてあげよう、そのための投資額の生産性への寄与度を測るため、「労働装備率」という指標が考えられました。

サービス産業 労働生産性の革新 理論と実務

■ 「生産性分析」- 財務諸表分析での使われ方とは

財務諸表は、損益計算書(P/L)も、貸借対照表(B/S)も、金額(円などの通貨)で表現されています。そこで、「生産性分析」を財務諸表分析で使用するためには、全ての投入される経営資源をお金で換算し、産出される成果もお金(これをいわゆる貨幣価値という)で表現することがお約束になっています。「労働生産性(ヒトという経営資源の生産性)」についても、「人件費/採用費/教育費」など、金額ベースで表現するやり方もあります。

しかし、どうしても「ヒト」というものは、目に見えて、生産ラインなどで「何人いるのか」と常に気にされる存在であるため、財務諸表分析における「生産性分析」のフレームワークでも「何人」と人員数で評価されることが比較的多いと言えます。「設備」も「何台」と数えられるので、「生産管理」「現場管理」の分野では、「台数」が気にされることもありますが、財務諸表分析の中では、「労働装備率」と共に、金額ベースで扱われるケースの方が多いと言えましょう。

下記チャートをご覧ください。

財務分析(入門編)_財務分析の中での生産性3

「成果」も、生産される製品が何個というより、原価または売価(売上)でいくらと金額換算されて、「ヒト」以外はすべて「カネ」に置き換えられて、「生産効率」が財務諸表の中で議論されることになります。

そうすると、ROE分解のデュポンチャート同様、生産性は、「1人当たり生産性」と「労働装備率」とに因数分解されることになります。ここで、分子の「売上高(もしくは利益)」についてコメントしておきます。ものの本には、「生産性分析」を財務分析で行う場合の「産出量(成果)」を「付加価値」として表現されているのを多くの読者の方々も目にしているものと思われます。ただ、会計学的に、「付加価値」というものは、主要な定義だけで5,6種存在します。しかも、社外にいる財務分析者には到底手に入らない資料でしか判明させ得ない定義ばかりです。それゆえ、本稿では、通常の財務諸表を用い、複数企業を比較できるようにするため、成果を「売上高」もしくは「会計的利益」で表現することにします。当然、この「財務分析(入門編)」シリーズでは、別稿で「付加価値分析」を解説する予定になっています。

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■ 「生産性分析」- 優先して解析・改善すべき生産性というものがある

「生産性」とは、限りある貴重な経営資源の投入単位当たりの「産出量」もしくは「産出効率」を分析することが目的です。ということは、一番貴重な資源から順番に「生産性分析」を行う必要があります。分析にかけられる時間・工数も有限でありますから。ここで、故エリヤフ・ゴールドラット博士の名著「ザ・ゴール」が登場します。

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

ゴールドラット博士は、筆者流に非常にシンプルに説明させてもらうと、「制約理論(TOC:theory of constraints)」を唱え、長いサプライチェーンの中で、最も時間当たり産出量が小さい「ボトルネック」の生産性を最大にするように努力すれば、対象とするサプライチェーン全体の生産効率を最大化できるのだ、という気付きを多くの人に与えてくれました。「ボトルネック」、言い換えると最も希少な経営資源の「スループット(=単位当たり産出量)」を最大化することを経営管理の最優先事項にする。そうすれば、業績は最良になるのだと。工場内に目をやれば、機械加工工程と人手による最終仕上げ工程の前後2工程を経て製品が完成する場合、より希少な経営資源である「生産設備」(これが今回のボトルネック)の単位当たり産出量(=生産性)をすべてに優先して最大限になるように取り計らう。これこそが「生産性分析」の真骨頂であると。

財務分析(入門編)_優先すべき生産性とは

(念のために申し上げておきますが、博士は工場の生産ラインだけではなく、原料調達から顧客への納品・製品使用に至るまでの全工程を対象にして議論を展開されているので、博士の理論は単なる生産管理理論ではありません)

とかく、「生産性分析」の「生産」という日本語の語感から、「生産性分析」は製造業に特有のもので、かつ工場内だけのお話である、という誤解が多いものです。こうした呪縛から自由になり、サプライチェーン(これも上記の意図を強調するため、デマンドチェーンとか、クリティカルチェーンとか呼び名をワザと変えて説明されることがあります)全体の「生産効率」=「生産性」をあげるための判断材料を得るための分析行為が「生産性分析」であることを最後に付言しておきます。

小難しい理屈はこれでおしまい。次回は、実際の日本企業の財務諸表の数値を比較検証することにしましょう。

財務分析(入門編)_生産性分析(1)生産性分析とは - 制約理論(TOC)で生産性の本質を考えよう!

TOCスループット会計

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生産性分析(1)生産性分析とは - 制約理論(TOC)で生産性の本質を考えよう!http://keieikanrikaikei.com/wp-content/uploads/2015/03/9313ed6460f7d58b8e62d9b27fdfc19d-e1428166718340.jpghttp://keieikanrikaikei.com/wp-content/uploads/2015/03/9313ed6460f7d58b8e62d9b27fdfc19d-150x150.jpg小林 友昭財務分析(入門編)財務分析,サプライチェーン,生産性分析,経営資源,資本生産性,労働生産性,労働装備率,制約理論,TOC,ゴールドラット,ボトルネック■ 「生産性分析」といったって、何の生産性を測るべきか知っていますか? 今回から、「生産性分析」なるものの指標の考え方、財務分析における視座について説明していきたいと思います。いきなり実際の財務諸表の数字をこねくり回す前に、少々理屈っぽい解説にお付き合い頂きます。なぜならば、昨今の「貸借対照表」の建て付けが一昔前とすっかり変わってしまい、従来の教科書どおりの「生産性分析」は不可能になっているからです。 それでは、筆者お得意の「そもそも」論から手始めに、「生産性分析」を語っていきたいと思います。そもそも(ほら始まった)、「生産性分析」は、「何」についての「どの様な」ものを「生産性」として評価したらよいものなのでしょうか。 下記チャートをご覧ください。 ビジネス上は、事業、工場、とある生産設備、はたまた誰かの仕事の「生産性」を話題に挙げますが、まず「生産性」についての定義を考える必要があります。ビジネスでは、ある初期の目的を達成するために、経営リソースを投入し、目的達成のためのお仕事をして、結果として何らかの成果(果実)を手に入れます。 INPUT → Process → OUTPUT これがビジネスの基本です。 「生産性」とは、INPUTをどれだけ効率よくOUTPUTに結び付けられたかの、「変換効率」のことを言います。数値で表す際には、 ① 絶対値としての「成果」 ② INPUTをOUTPUTに「変換」した割合 のいずれかで表現されます。 ①は、「成果値評価(絶対値評価)」、②は、「変換率評価(コンバージョン率評価)」とも呼ばれます。そして、②については、「変換率」「効率」を「投入量」が何倍になったかを示す場合と、「結果」がどれだけの変化率で得られたかを示すかで、割り算の表現方法が2種類用意されています。都合、3つの数値での表現方法が「生産性」を示す指標にはあるということになります。 5つの選択 卓越した生産性を実現する ■ 「生産性分析」- 変換率で評価対象の「生産効率」を測定する方法 「生産性分析」が示す「生産性」は、アウトプットの絶対量を測る場合と、インプットからアウトプットの変換効率を測る場合があることを前章で説明しました。ある生産設備がどれくらいの生産能力を持っているのか、ある職務に就いている担当者の作業能力でどれくらいの仕事量をこなすことができるのか、などを知りたい場合は絶対値で「生産性」を評価します。一方、経営資源投入量とアウトプットのバランスを見たい場合、「生産性分析」とは、別段の断り書きが無ければ、大抵は「投下される経営資源の一単位当たりの産出効率」を意味しますので、評価対象の産出量と投入量の比率(割り算)で表現することになります。 経営資源の投入量も、様々なものが評価対象になります。とある経営活動に投入された労働量(人数、保有工数/時間)、利用できる設備の専有面積など、必ずしも「お金」で計量されるものだけとは限りません。例えば、流通小売業でよく使われる「生産性指標」には、「店舗面積当たりの売上高(もしくは粗利)」というものがあります。店舗面積というのは、小売業を営む上で、限られた経営資源です。その貴重な経営資源がどれくらいのアウトプット(売上や粗利)を上げているのか、その経営資源の投入量(専有面積で表現)の1単位当たりの業績を売上や利益で評価するのです。そして、棚ごと、フロアごと、ブランドごとの面積当たりの売上・利益を計算して、店舗全体が最大限の売上・利益を生み出せるように、販売員の配置、棚割、仕入商品の構成、お客の動線を操作していきます。経営指標は、使ってなんぼですから。「生産性指標」も、何らかの経営判断に資するものでないと、計算するだけでは「骨折り損のくたびれ儲け」になるだけですから。 サービス産業生産性向上入門―実例でよくわかる! ■ 「生産性分析」- 財務諸表分析で使うための準備とは 経営資源とは、「ヒト」「モノ」「カネ」(たまにそれプラス「情報」)と言われています。したがって、「人員ひとりあたり」「生産設備(生産能力)単位当たり」「投入資金の1円単位あたり」の「生産性」を効率指標で見ていくことになります。 下記チャートをご覧ください。ここでは経営資源を「カネ」→「ヒト」「モノ」の3要素で表わしています。 経営資源にも入手と投入の順番というものがありまして、まず「いの一番」に「カネ」が調達されて、「ヒト」と「モノ」に投資されます。「ヒト」への投資は、「雇用・教育」としてとらえられ、「モノ」への投資はズバリ「設備投資」としてとらえられます。「ヒト」の生産性は「労働生産性」、「モノ」の生産性は「資本生産性」と呼ばれます。従来のものづくりは「ヒト」の手による加工が中心だった時代の名残から、そして高度経済成長期には労働力そのものが貴重な経営資源だったことから、「労働生産性」を上げるために工具・機械・設備を充実させてあげよう、そのための投資額の生産性への寄与度を測るため、「労働装備率」という指標が考えられました。 サービス産業 労働生産性の革新 理論と実務 ■ 「生産性分析」- 財務諸表分析での使われ方とは 財務諸表は、損益計算書(P/L)も、貸借対照表(B/S)も、金額(円などの通貨)で表現されています。そこで、「生産性分析」を財務諸表分析で使用するためには、全ての投入される経営資源をお金で換算し、産出される成果もお金(これをいわゆる貨幣価値という)で表現することがお約束になっています。「労働生産性(ヒトという経営資源の生産性)」についても、「人件費/採用費/教育費」など、金額ベースで表現するやり方もあります。 しかし、どうしても「ヒト」というものは、目に見えて、生産ラインなどで「何人いるのか」と常に気にされる存在であるため、財務諸表分析における「生産性分析」のフレームワークでも「何人」と人員数で評価されることが比較的多いと言えます。「設備」も「何台」と数えられるので、「生産管理」「現場管理」の分野では、「台数」が気にされることもありますが、財務諸表分析の中では、「労働装備率」と共に、金額ベースで扱われるケースの方が多いと言えましょう。 下記チャートをご覧ください。 「成果」も、生産される製品が何個というより、原価または売価(売上)でいくらと金額換算されて、「ヒト」以外はすべて「カネ」に置き換えられて、「生産効率」が財務諸表の中で議論されることになります。 そうすると、ROE分解のデュポンチャート同様、生産性は、「1人当たり生産性」と「労働装備率」とに因数分解されることになります。ここで、分子の「売上高(もしくは利益)」についてコメントしておきます。ものの本には、「生産性分析」を財務分析で行う場合の「産出量(成果)」を「付加価値」として表現されているのを多くの読者の方々も目にしているものと思われます。ただ、会計学的に、「付加価値」というものは、主要な定義だけで5,6種存在します。しかも、社外にいる財務分析者には到底手に入らない資料でしか判明させ得ない定義ばかりです。それゆえ、本稿では、通常の財務諸表を用い、複数企業を比較できるようにするため、成果を「売上高」もしくは「会計的利益」で表現することにします。当然、この「財務分析(入門編)」シリーズでは、別稿で「付加価値分析」を解説する予定になっています。 トヨタ式ホワイトカラーの業務改善 最少人数で最強組織をつくる ■ 「生産性分析」- 優先して解析・改善すべき生産性というものがある 「生産性」とは、限りある貴重な経営資源の投入単位当たりの「産出量」もしくは「産出効率」を分析することが目的です。ということは、一番貴重な資源から順番に「生産性分析」を行う必要があります。分析にかけられる時間・工数も有限でありますから。ここで、故エリヤフ・ゴールドラット博士の名著「ザ・ゴール」が登場します。 ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か ゴールドラット博士は、筆者流に非常にシンプルに説明させてもらうと、「制約理論(TOC:theory of constraints)」を唱え、長いサプライチェーンの中で、最も時間当たり産出量が小さい「ボトルネック」の生産性を最大にするように努力すれば、対象とするサプライチェーン全体の生産効率を最大化できるのだ、という気付きを多くの人に与えてくれました。「ボトルネック」、言い換えると最も希少な経営資源の「スループット(=単位当たり産出量)」を最大化することを経営管理の最優先事項にする。そうすれば、業績は最良になるのだと。工場内に目をやれば、機械加工工程と人手による最終仕上げ工程の前後2工程を経て製品が完成する場合、より希少な経営資源である「生産設備」(これが今回のボトルネック)の単位当たり産出量(=生産性)をすべてに優先して最大限になるように取り計らう。これこそが「生産性分析」の真骨頂であると。 (念のために申し上げておきますが、博士は工場の生産ラインだけではなく、原料調達から顧客への納品・製品使用に至るまでの全工程を対象にして議論を展開されているので、博士の理論は単なる生産管理理論ではありません) とかく、「生産性分析」の「生産」という日本語の語感から、「生産性分析」は製造業に特有のもので、かつ工場内だけのお話である、という誤解が多いものです。こうした呪縛から自由になり、サプライチェーン(これも上記の意図を強調するため、デマンドチェーンとか、クリティカルチェーンとか呼び名をワザと変えて説明されることがあります)全体の「生産効率」=「生産性」をあげるための判断材料を得るための分析行為が「生産性分析」であることを最後に付言しておきます。 小難しい理屈はこれでおしまい。次回は、実際の日本企業の財務諸表の数値を比較検証することにしましょう。 TOCスループット会計現役の経営コンサルタントが管理会計をテーマに情報発信します