■ 厳しさはプロを育てる
周囲からの厳しい視線や高い要求、もう明日はプレーできなくなるかもというプレッシャーがなければ、選手は成長できない。批判にさらされることが当たり前のブラジルで育った僕は、いつもそう考えてきた。
サッカーに詳しくない女性が観戦して「戦術がすごいって聞いたけど、見ててもつまんない」と言ったとする。その正直な感想もひとつの真実で、外からの指摘や“素人目線”は、自分たちの気づかぬ一面を学ばせてもくれる。3試合で2得点している僕にも「しょせんJ2でしょ」と思う人々は必ずいる。どれだけ賞賛されても、一方では厳しい見方もあり得るのだと僕は常に自覚している。
選手へ向けられた厳しさを「批判」と呼ぶのならば、批判はあった方がいい。厳しい声にさらされるほど僕は実感できる。自分がプロフェッショナルとしてその世界に生きていると。
出典:The Huffington Post 張本勲氏「カズ、もうお辞めなさい」→カズ「光栄です」→張本氏「あっぱれ!」
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4月12日放送のTBS系『サンデーモーニング』の放送中、張本氏が「「(J2は)野球で言えば2軍のようなもの。もうお辞めなさい」とコメントしたことに対し、カズは、「『もっと活躍しろ』って言われているんだなと思う。『これなら引退しなくていいって、オレに言わせてみろ』ってことだと思う」と大人な発言で対応。
これに対して、張本氏が、19日放送の『サンデーモーニング』でカズを、釜本邦茂氏や長嶋茂雄氏といった、往年のスーパースターになぞらえて絶賛し、「今度一緒に食事でも」と一連の騒動の幕引きを図った。
カズ、現役プレーヤーとしての評価が高まったと共に、ひとりの人間としてもまた株を上げました。どこまでビックな人なんでしょう!?
スポーツ界の重鎮の顔をつぶさずに、しかも一切感情的にならず、軽く心無い批判をさらっと右へと受け流す。その上で、プロフェッションとして、そういう声はプレーの糧にせねばならぬと、さらに自分に対して気持ちを引き締める。
かっこよすぎですね。カズ。
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