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経営管理システム ポートフォリオサイトのご紹介 財務分析を自作BIでやってみる

管理会計_アイキャッチ財務分析(入門)
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超カンタン! ExcelとOneDrive で経営管理BIを構築してみる

自前のExcelファイルだけでは、バージョン管理や共有環境の維持に不安があり、一方で市販の業務アプリケーションだと運用の手間と維持コストの割にうまく使いこなせないという方に朗報です。

D.I.Y.のノリで、自分でExcel分析シートを作って、それを簡単にWeb画面で共有できる環境をさくっと自作してみました。当方、100%文系人間で、ITの専門的教育を受けていませんが、最近のツールは賢くなっているので、ほぼコーディング無しでWebシステムが作れてしまいます。

まず、コンテンツですが、財務分析の基本的な指標を数表・グラフで可視化しました。見るだけでなく、Excelの大半の機能はWeb画面でも使えるので、フィルタ、並べ替え、ゴールシーク等の一般的なExcelネイティブの分析機能がそのまま使えるうえに、ユーザインタフェースは100%Web画面という堅牢さを誇ります。

Web画面に表示される数表とセットになっているグラフ。なんと、数字を画面から上書き入力すると、グラフが動的に反応してくれます。簡易的なシミュレーションが可能になっています。それでいで、サーバ側にあるExcelファイルの元データは保護されているので、データが知らない間に更新されていた、いつの間にかExcelファイルが壊れていた、ということは決してありません。

このBIで見ることができる指標とグラフ形式
  1. 全社分析
    1. ROA時系列分析
      1. ROA-事業資産 Matrix
    2. CCC時系列分析 (簡易シミュレーションあり)
      1. 構成要素別
      2. 関連財務指標比較
      3. 寄与度分析
    3. FCF時系列分析  (簡易シミュレーションあり)
      1. 営業CF-投資CF Matrix
      2. FCF趨勢分析
    4. 財務ポジション分析  (簡易シミュレーションあり)
      1. ヒストリカルボラティリティ分析(ROA-標準偏差 Matrix)
      2. リスクアペタイト分析(シャープレシオ)
      3. ROA将来予測(標準誤差)
  2. 事業別ポートフォリオ分析
    1. 事業別ROAヒストリカルベータ(β)
    2. 事業別ROAシャープレシオ
    3. 事業別ROA標準偏差
  3. 事業セグメント分析
    1. 収益性分析
      1. ROA-事業資産-事業利益の相関分析
      2. ROS-総資産回転率-事業利益の相関分析
      3. ROA-ROS-事業利益の相関分析
    2. ヒストリカルボラティリティ分析
      1. ROAと標準偏差の時系列分析
      2. シャープレシオ(同じ系列のデータ間の比較)
      3. 変動係数(異なる母集団のデータ間の比較)
      4. 標準偏差(標準誤差)によるROA予測

効果的な使用方法としては、ひとつは、過去実績をベースとした上記財務分析結果を踏まえた、中期事業戦略や単年度予算編成での目標や基準設定の参考値にすることです。ふたつには、きちんとPDCAを回すために、意図した戦略意図がどれくらい実現したのか、もし目標未達ならば、その乖離幅の原因を特定する際の導きとして活用することです。

取り扱っている財務指標が、

  1. 収益性分析
  2. キャッシュフロー分析
  3. ヒストリカルボラティリティ分析

の3つの領域にわたって網羅されているので、単年度の利益計画管理、中期事業計画における投資・資本計画および事業ポートフォリオの組成に役立てて頂けると考えています。

画面例:

各指標の使い方や、グラフの見方は、実際にものを見てもらうことの方が早いので、ここで各指標の詳しい説明は割愛します。

あっ、ちなみに、ポートフォリオサイトへの入り口は、このブログサイトの画面右上にアイコンを置いてあります。^^)

システム的な運用方法とツールの説明

まずは、このシンプルなシステムアーキテクチャをご覧ください。たったの3ステップでポートフォリオサイトにある通り、Webシステム上で立派なBI(Business Intelligence)の体裁になっていると思うのですが?

かんたん3ステップは、次の通りです。

  1. Excelで財務分析のためのコンテンツを作成
  2. OneDrive にExcelファイルをアップロードする
  3. WordPressにExcel上のグラフや表を埋め込む(iframe使用)

OneDrive には ネイティブで、素敵なWebへの共有機能がノン・プログラミングで用意されています。コピー&ペーストだけで、基本的にはExcel埋め込み作業が完結します。

共有: OneDrive から Web ページやブログに Excel ブックを埋め込む - Microsoft サポート
共有: OneDrive から Web ページやブログに Excel ブックを埋め込む

ここで、システムアーキテクチャにおけるTipsをいくつか。

  • ファイルのダウンロード機能が共有画面の右下のアイコンから可能
  • 上の機能を含め、OneDrive にサインインを必要とするか否かの設定が可能
  • 単純にExcelファイルの共有や共同編集をしたい場合は埋め込みではなく、直接共有共同編集機能を使用したほうがスマート
OneDrive でファイルやフォルダを安全に共有 - 楽しもう Office
OneDrive 上に保存しているファイルは簡単に共有でき保存期間の制限もないため、共有の度にファイルをアップロードする必要もありません。

この OneDrive のネイティブな機能では、相手に閲覧のみか編集可能かの設定が選べることができます。フォルダやファイルのリンクをメール添付で送ることで、共有が可能になります。リンク先にはパスワード設定もできます。しかも、期限付き(30日以内は有効等)です。

このポートフォリオサイトでは、ダウンロードやファイル共有機能は目的から外れるので実装していませんが、希望すれば、これらの機能も簡単に設定することが可能です。

ポートフォリオサイトの説明ページでも触れていますが、Excel と OneDrive の組み合わせ1択だけをお勧めしているわけではありません。Google スプレッドシートやGoogle Suite でも同様の環境構築は可能です。

Google Sheets: オンライン スプレッドシート エディタ | Google Workspace
Google Sheets を使用して、オンライン スプレッドシートを作成、編集しましょう。どのデバイスからでもリアルタイムで安全に共有してインサイトを確認できます。

Google スプレッドシートは Excelとほぼ完全データ連携ができるのですが、見た目とか分析機能の方は完全同一とは言い切れません。

Google Suite 内での使用や、Webデータの大量分析など、Google プロダクトの良さはまた別にあるので、その点でGoogleプロダクトファーストで環境整備される選択肢も十分にアリです。

やはり、業務系ユーザはまだExcelへの親和性が高く、通常は、PC同梱だったり、Office365というサブスクリプション契約があったりで、追加コストが不要であるケースが多いことから、今回はExcelとOneDrive でBI環境を作ってみました。

コストについては、専門分野だと思うので、一言だけ提言させていただきたいのですが、自前で作ることは、初期の追加コストを不要とするだけでなく、将来にわたる機会費用も下げてくれます。

高いベンダーコストを支払って、ITの技術的なことを知らないでいると、ベンダーロックイン(逆から見ると、顧客ロックイン)にはまります。安上がりということは、すぐに他のプロダクトに乗り換えられるということを同時に意味します。すなわち、スイッチングコストがその分低く抑えられるわけです。

ビジネス環境とITの変動が激しい現在、安く・早く作ること、すなわちスクラップアンドビルド前提でBI環境を整備することは、理に適っていると思いますがいかがでしょうか。

東証やNasdaqなど、日本語と英語で財務諸表を開示している企業ならば、業種や国・地域を問わず、同様のBIシステムを作れるので、もし、自分たちだけで不安なところがあれば、是非、お申し付けください。 m(_ _;)m

セキュリティについての補足

筆者みたいなIT素人が自作でシステム環境を構築すると、どうしてもセキュリティ方面が疎かになってしまう傾向はあります。さらに、OneDrive というデータストレージ・サービスは、クラウド前提にしているため、社外ネットワーク環境に、自社の大切なデータを出すことに抵抗を感じる方も多いと思います。

まず、ポートフォリオサイトのセキュリティですが、通信規格はSSL(Secure Sockets Layer)を採用しています。これは、 「公開鍵」と「SSLサーバー証明書」を使って、通信データを暗号化しているものです。第三者からの盗聴・改ざん・なりしましを最低限防いでくれます。

もちろん、SSLにも多段階でセキュリティを高める技術要素があるので、そこは費用対効果とのバランスとなります。

むしろ、データ保管場所となるサーバの物理的位置より、そこにアクセスするユーザの心理を突くソーシャルエンジニアリングの方が大切だったりします。

ソーシャルエンジニアリングとは?具体的な手法から対策を考える
最もアナログな攻撃・不正アクセスである「ソーシャルエンジニアリング」。悪意ある人間が善良な市民や企業・団体など様々なターゲットをおとしいれる時、先ず行われる攻撃ですし、技術的な知識が不要なので、誰でも被害に遭う可能性があるのです。 こ

このポートフォリオサイトでは、全ページにわたって、パスワードで無関係者からのアクセスに対して保護をかけています。みなさんのPCやモバイルのキャッシュ保持期間の間だけ、2回目以降のアクセスがパスワード無しになります。ここで、キャッシュ設定の詳細を公開するわけにはいかないので、裏でそういう工夫もしているとだけご理解してください。

「パン🍞がなければケーキ🍰を食べればいいじゃない」と昔の人が言ったとか言わなかったとか。

量子コンピュータや5Gテクノロジーが当たり前になる2020年の幕開けに、筆者に一言言わせてください。

「ほしいBI機能がないなら、自分で作ればいいじゃない」

経営管理システム ポートフォリオサイトのご紹介 財務分析を自作BIでやってみる

  • ユーザニーズを知っているユーザ自身がBIを作るほうが使えるBIになる可能性がもっと高くなる
  • ExcelとOneDrive の組み合わせは、現時点で、機会費用を最も下げてくれる選択肢のひとつである
  • セキュリティは、クラウド環境を問題視する前に、ソーシャルエンジニアリング対策のほうが大切である

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